医学教育センター長ご挨拶

寺﨑文生
医博 循環器専門医 産業医
Fumio Terasaki, M.D., PhD.
研究分野:医学教育、循環器病学

医学教育センターは平成15年に設置され、医学教育の企画と実行を使命としています。教育プログラムの作成、学生の教育効果の測定、教員の能力向上、教育に関する評価、教育に関する研究の推進などの事項を審議して実施しています。医学教育センターには、カリキュラム委員会、OSCE実行委員会、ITプロジェクト委員会などが設置され、大学の教育戦略会議、医学部教授会、IR室、カリキュラム評価委員会等との緊密な連携のもとに、本学の医学教育の充実、発展に向けて活動しています。
医学教育の環境は日々大きく変化を続けています。本学においては学修成果(アウトカム)基盤型教育への転換を目指し、アクティブ・ラーニングを導入して医学教育改革を推進しています。2017年の第1学年より開始された新カリキュラムでは、卒業時に求められる学修基準(コンピテンス/コンピテンシー)を設定し、それを達成するために、授業科目の水平的、垂直的な統合を行い、6年間一環教育プログラムとして、医療プロフェッショナリズム、学生研究、国際言語文化交流などを設けました。今後は新カリキュラムについて情報の収集と分析を行い、教育プログラムへのフィードバックを計画的かつ継続的に実行して、本学の医学教育の更なる発展に繋げることが求められます。また、看護学部、薬学部はもとより、工学部など他の学際領域や海外との交流・単位互換などをさらに充実させることも重要と思われます。医学教育のグローバルスタンダードを保ちながら、本学に特徴的なプログラムを構築することを目指します。
課題は山積していますが、本学の建学の精神・学是とそれに基づいた教育目標を達成するために、本学の教職員と学生が一緒になって最適な教育を実現することを目指して、医学教育センターは一層活発にまた着実に活動していきたいと思います。
ご指導、ご支援を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

教育センター専任教員 副センター長

梶本宜永
医博 
Yoshinaga Kajimoto M.D., PhD.
専門分野:水頭症、奇形、脳腫瘍

医学教育は、「知識」に加えて「技能」や「プロフェッショナリズム」の3領域を十分に学ばなければならないという変革期にあります。これまでは、知識をのみを問う医師国家試験に合格しさえすれば医師になれた時代が長く続きました。最近では、OSCEを通じて医学生の時期から基本手技は修得しなければなり、医学部卒業認定にはOSCE合格は必須のものとなっております。今後は、卒前のPost-CC OSCEの本格実施やシミュレーション教育の拡充、参加型の臨床実習により、技能の教育は更に充実したものとなってまいります。
一方、患者の命を預かる医師の資質としては、医療倫理、コミュニケーション、リーダーシップを含む総合的なプロフェッショナリズムを涵養しておくことが極めて重要であります。これまでは、医師になってから先輩医師の背中を見て習う徒弟的なシステムの中でプロフェッショナリズムは培われてきました。しかし、徒弟システムには、きちんとした教育カリキュラムや評価・フィードバックはなく、どうしてもプロフェッショナリズムの素養を欠く医師が生まれてまいりました。このような医師は、医療事故などのトラブルを起こすことから、医学教育の中でしっかりと系統的にプロフェッショナリズムを教え込んで行くことが求められています。
私の元々の専門領域は、脳神経外科であり、脳腫瘍や水頭症の診療を行ってきました。2017年1月から医学教育センターに赴任し医学教育に携わっております。これまでの臨床経験からも、医学生がプロフェッショナリズムの素質を身につけることは知識や技能の修得以上に重要であると考えております。現在、医療倫理SGLを通じて医療倫理のケースステディーを学生に教えておりますし、臨床医としての経験からプロフェッショナリズム教育の充実に尽力していきたいと思います。
また、教育方法も変革期にあります。19世紀型の講義を主体とした一方向の授業から、ICTを活用したアクティブラーニングなどの双方向の授業に移行しつつあります。私は医用工学に明るいことからeポートフォリオやシミュレーション教育や電子テキストブックなどのICTの分野も担当させていただいております。ICTを活用した医学教育の拡充に関しましても、尽力してまいりますので皆様方のご指導をお願い申し上げます。

瀧谷公隆
医博 小児科専門医
Kimitaka Takitani M.D., PhD.
研究分野:医学教育、小児栄養学

現在の本邦における医学教育は変革の時期を迎え、新たなる時代へ移行しつつあります。その例として、国際基準に則った医学教育プログラムを作成し、遂行することです。
本学は新しい医学教育プログラムを作成し、2018年4月、世界医学教育連盟の認証機関である日本医学教育評価機構の認証を受けました。現在、新しい医学教育プログラムの元で、学生教育を行っております。
あらたな医学教育の取り組みとして、新カリキュラムの3年生から学生研究が始まります。これは、研究マインド醸成の試みとして、学生が基礎・臨床医学教室に配属され、それぞれの専門分野の研究を行います。さらには垂直的統合教育の一環として、各学年を通じて、段階的に「医療プロフェッショナリズム」に関する講義を設定しています。さらに大きい改革として、診療参加型臨床実習の期間が大幅に増えました。そこで、本臨床実習におきまして、院外臨床実習(実習協力病院および診療所)の充実、シミュレーションによる体験型実習の拡充、屋根瓦方式による臨床実習、WEBによる学生評価方法の導入(UNIVERSAL PASSPORT)を行うことで、効率的な臨床実習プログラムを構築し、さらには卒後臨床研修へのシームレスな移行を目指しております。
本学学生を全方位的に取り巻く教育環境・システムを構築し、さらに本学学生に適した独自の統合カリキュラム(垂直的統合と水平的統合の融合)を策定していきたいと思っております。そのためには、学内の大学教職員、レジデントのみならず院外臨床実習をさせていただく実習協力病院における指導医の先生方のご協力が必要となります。さらには多職種連携教育も重要ですので、医療スタッフのご協力も不可欠となります。
是非ともご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。