大阪医科大学附属病院リウマチ膠原病内科

診断基準

診断基準

関節リウマチ 全身性エリテマトーデス
抗リン脂質抗体症候群 皮膚筋炎/多発性筋炎
混合性結合組織病 全身性強皮症
結節性多発動脈炎 顕微鏡的多発血管炎
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
多発血管炎性肉芽腫症 IgG4関連疾患
Sjögren症候群 Behçet病
成人スティル病 脊椎関節炎
リウマチ性多発筋痛症

関節リウマチ(RA ; Rheumatoid Arthritis

分類基準

●ACR RA 分類基準(1987年) (Arthritis Rheum 1988, 31:315.)

  1. 朝のこわばりが最も改善するまでに1 時間以上要する。(≧6 週間)
  2. 同時に3 領域以上の関節腫脹(≧6 週間)
    ※対象関節は、PIP関節、MP関節、手関節、肘関節、膝関節、足関節、MTP関節で全14領域
  3. 手関節、MCP関節、PIP 関節の少なくとも1 領域以上の関節腫脹(≧6 週間)
  4. 対称性の関節腫脹(上記*対象関節)(≧6週間)
  5. X線上、手・指関節に骨びらんもしくは骨萎縮が認められる
  6. リウマトイド結節
  7. 血清リウマトイド因子陽性

以上7項目中4項目以上満たすものをRAと分類する。


●ACR/EULAR RA分類基準(2010年) (Arthritis Rheum 2010,62:2569)
1か所以上の関節腫脹があり他疾患で説明できない場合、6点以上でRAと診断する。

  1. 腫脹または圧痛関節数
    大関節(肩・肘・股・膝・足関節)  
     1か所:0点
     2か所以上:1点
    小関節(MCP、PIP、MTP、手関節(母趾MTP関節は除く))
     1~3ヶ所:2点
     4か所以上:3点
    小関節1か所以上を含めて10か所以上(顎、肩鎖、胸鎖関節を含めてよい)
     5点
  2. RFまたは抗CCP抗体
     両方陰性:0点
     どちらかが低力価陽性:2点
     どちらかが高力価陽性(基準値の3倍以上):3点
  3. CRPまたは赤沈
     いずれも正常:0点
     いずれかが上昇:1点
  4. 関節症状の持続
     6週間未満:0点
     6週間以上:1点
病期分類

Steinbrockerの分類(ACR)
Stage分類

  1. 初期
    1.X線像の骨破壊像はない
    2.X線学的にオステオポローゼはあってもよい
  2. 中等期
    1.X線学的にオステオポローゼがある
      軽度の軟骨破壊はあってもよい

    2.関節運動は制限されてもよいが、関節変形はない
    3.関節周辺の筋委縮がある
    4.皮下結節および腱鞘炎のような関節外軟部組織の病変はあってもよい
  3. 高度進行期
    1.オステオポローゼの他に、X線学的に軟骨および骨の破壊がある
    2.亜脱臼、尺側偏位・過伸展のような関節変形がある
      線維性または骨性強直を伴わない

    3.高度な筋委縮がある
    4.皮下結節および腱鞘炎のような関節外軟部組織の病変はあってもよい
  4. 末期
    1.線維性または骨性強直がある
    2.それ以外はⅢの基準を満たす

赤文字は必須項目


Class分類

  1. 身体機能は完全で不自由なしに普通の仕事が全部できる
  2. 動作の際に、1か所あるいはそれ以上の関節に苦痛があったり、または制限があっても普通の活動ならなんとかできる程度の機能
  3. 普通の仕事とか自分の身の回りのことがごくわずかにできるか、あるいは殆どできない程度の機能
  4. 寝たきり、あるいは車いすに座ったきりで身の回りのことも殆どまたは全くできない程度の機能
活動性評価
  • DAS28-CRP
  • DAS28-ESR
  • SDAI
    腫脹関節数+圧痛関節数+患者の全般評価+医師の全般評価+CRP(mg/dl)
  • CDAI
    腫脹関節数+圧痛関節数+患者の全般評価+医師の全般評価
    対象関節はDASと同じ全28関節
    全般評価とは 
    10cmの直線上にその時点の状態に相当する点をチェックする
    直線の左端を0cm=全く問題のない状態、右端を10cm=最悪の状態としチェックが左端から何cmを計測する
  寛解 低疾患活動性 中等度疾患活動性 高度疾患活動性
DAS28-ESR <2.6 <3.2 3.2~5.1 >5.1
DAS28-CRP <2.3 <2.7 2.7~4.1 >4.1
SDAI ≦3.3 ≦11 ≦26 >26
CDAI ≦2.8 ≦10 ≦22 >22


EULAR改善基準(Br J Rheumatol 1996;35 Suppl 2:4-7)

治療後の
DAS28-ESR
改善>1.2 0.6≦改善≦1.2 改善<0.6
<3.2
Low activity
Good response    
3.2~5.1
Moderate activity
Moderate response  
›5.1
High activity
  No response

 

Boolean寛解基準(Arthritis Rheum 2011, 63:573-586)

  1. 圧痛関節数≦1
  2. 腫脹関節数≦1
  3. 患者全般評価≦1cm
  4. CRP≦1mg/dl

以上4項目すべてを満たす場合に寛解とする

全身性エリテマトーデス(SLE;Systemic Lupus Erythematosus)

分類基準

●ACR1982年の基準(1997年改訂)(Arthritis Rheum 1982;25:1271)

  1. 顔面紅斑
  2. 円板状皮疹
  3. 日光過敏
  4. 口腔潰瘍(無痛せいで口腔あるいは鼻咽腔に出現)
  5. 関節炎(2領域以上の末梢関節で非破壊性)
  6. 漿膜炎(胸膜炎あるいは心外膜炎)
  7. 腎障害(0.5g/日以上の持続的尿蛋白か細胞性円柱の出現)
  8. 神経学的病変(痙攣あるいは精神症状)
  9. 血液学的異常(溶血性貧血、4000/μl以下の白血球減少、1500/μl以下のリンパ球減少、10万/μl以下の血小板減少のいずれか)
  10. 免疫学的異常(抗ds-DNA抗体、抗Sm抗体、抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体、ループスアンチコアグラント、梅毒反応偽陽性)のいずれかが陽性)
  11. 抗核抗体陽性

上記11項目のうち4項目以上を満たす場合、全身性エリテマトーデスと分類する


●SLICC 2012年の分類基準(Arthritis Rheum 2012, 64:2677)

臨床項目

  1. 急性皮膚ループス
    頬部紅斑、中毒性表皮壊死、斑点状丘疹、光線過敏のいずれか
  2. 慢性皮膚ループス
    古典的円板状ループス、増殖性(疣贅性)ループス、深在性ループス、粘膜ループス、腫瘍性紅斑性ループス、凍瘡様ループス、円板状ループス/扁平苔癬重複のいずれか
  3. 口内潰瘍または鼻咽腔潰瘍
  4. 非瘢痕性の脱毛
  5. 2か所以上の関節炎
  6. 胸膜炎または心外膜炎
  7. 尿蛋白0.5g/日以上または赤血球円柱
  8. 神経学的異常
    痙攣、精神症状、複合性単神経炎、脊髄炎、末梢神経または脳神経障害、急性錯乱のいずれか
  9. 溶血性貧血
  10. 白血球<4000/μl、リンパ球<1000/μlのいずれか
  11. 血小板<10万/μl

免疫項目

  1. 抗核抗体陽性
  2. 抗ds-DNA抗体陽性
  3. 抗Sm抗体陽性
  4. 抗リン脂質抗体陽性
    ループスアンチコアグラント、梅毒反応、抗カルジオリピン抗体、抗β2GPⅠ抗体のいずれか
  5. 補体低値
  6. 直接Coombsテスト陽性(溶血性貧血がある場合は算定しない)

臨床項目と免疫項目それぞれ1項目以上を満たし、全項目のうち4項目以上陽性であれば SLEと診断する。

活動性評価

SLEDAIスコア(Best Pract Res Clin Rheumatol 2005;19:685-708.)

重みづけ項目定義
8痙攣最近発症。代謝性、感染性、薬剤性は除外。
8精神症状現実認識の重度の障害による正常な機能の変化。幻覚、思考散乱、連合弛緩、貧困な思想内容、著明な非論理的思考、奇異な、混乱した、緊張病性の行動を含む。尿毒症、薬剤性は除外。
8器質的脳障害見当識、記憶、その他の知能機能障害による認知機能の変化、変動する急性発症の臨床所見を伴う。注意力の低下を伴う意識混濁、周囲の環境に対する継続した注意の欠如を含み、かつ以下のうち少なくとも2つを認める:
知覚障害、支離滅裂な発言、不眠症あるいは日中の眠気、精神運動興奮。代謝性、感染性、薬剤性は除外。
8視力障害SLEによる網膜の変化。細胞様小体、網膜出血、脈絡膜における漿液性の浸出あるいは出血、視神経炎を含む。高血圧性、感染性、薬剤性は除外。
8脳神経障害脳神経領域における感覚あるいは運動神経障害の新出。
8ループス頭痛高度の持続性頭痛:片頭痛様だが、麻薬性鎮痛薬に反応しない。
8脳血管障害脳血管障害の新出。動脈硬化性は除外。
8血管炎潰瘍、壊疽、手指の圧痛を伴う結節、爪周囲の梗塞、線状出血、生検もしくは血管造影による血管炎の証明。
4関節炎2関節以上の関節痛あるいは炎症所見(例:圧痛、腫脹、関節液貯留)。
4筋炎CK・アルドラーゼの上昇を伴う近位筋の疼痛/筋力低下、あるいは筋電図変化、筋生検における筋炎所見。
4尿円柱顆粒円柱あるいは赤血球円柱。
4血尿>5赤血球/HPF。結石、感染性、その他の原因は除外。
4蛋白尿>0.5g/24時間。新規発症あるいは最近の0.5g/24時間以上の増加。
4膿尿>5白血球/HPF。感染性は除外。
2新たな皮疹炎症性皮疹の新規発症あるいは再発。
2脱毛限局性あるいはびまん性の異常な脱毛の新規発症あるいは再発。
2粘膜潰瘍口腔あるいは鼻腔潰瘍の新規発症あるいは再発。
2胸膜炎胸膜摩擦あるいは胸水、胸膜肥厚による胸部痛。
2心膜炎少なくとも以下の1つ以上を伴う心膜の疼痛:心膜摩擦、心嚢水、あるいは心電図・心エコーでの証明。
2低補体血症CH50、C3、C4の正常下限以下の低下。
2抗DNA抗体上昇Farrassayで>25%の結合、あるいは正常上限以上。
1発熱>38℃、感染性は除外。
1血小板減少<100,000血小板/mm3
1白血球減少<3,000白血球/mm3、薬剤性は除外。

抗リン脂質抗体症候群 (APS;Anti-phospholipid antibody syndrome)

分類基準案(札幌基準シドニー改変)

臨床所見

  1. 血栓症
    画像検査や組織学的検査で確認された動脈、静脈、小血管での血栓症(血管炎を除く)
  2. 妊娠に伴う所見
    1. 妊娠第10週以降の形態学的な正常な胎児の原因不明の死亡
    2. 重症の子癇前症・子癇または高度の胎盤機能不全による妊娠第34週以前の形態学的な正常な児の早産
    3. 母体の解剖学的・内分泌学的異常、染色体異常を除外した、妊娠第10週以前の3回以上連続した自然流産

検査(12週間以上5年未満の間隔で2回以上陽性となる)

  1. ループス抗凝固因子陽性
  2. ELISAで測定したIgG/IgM抗カルジオリピン抗体中等度以上陽性(40U/ml以上)
  3. ELISAで測定したIgG/IgM抗β2-グリコプロテインI抗体陽性(>99パーセンタイル)

臨床基準と検査基準の両方で、それぞれ1項目以上陽性のものをAPSと診断する

皮膚筋炎/多発性筋炎 (DM;Dermatomyositis/PM;Polymyositis)

診断基準

●診断基準(N Engl J Med 1975, 292:344)

  1. 対称性の四肢近位筋、頚部屈筋の筋力低下
  2. 筋原性酵素の上昇(CK,ALD,AST,ALT,LDH)
  3. 筋電図での筋原性変化
  4. 筋生検で筋線維の変性、壊死、萎縮、再生、炎症細胞浸潤
  5. 典型的な皮膚症状(ヘリオトロープ疹、ゴットロン徴候、関節伸側の落屑性紅斑)

1~4を満たす → 多発性筋炎
1~4の3項目以上と5を満たす → 皮膚筋炎


●診断基準(2015年 厚生労働省研究班)

  1. 皮疹(a~cのいずれか)
    a.ヘリオトロープ疹
    b.ゴットロン徴候
    c.関節伸側の軽度隆起性の赤紫色性紅斑
  2. 近位筋の筋力低下
  3. 筋把握痛または自発痛
  4. CKまたはALD上昇
  5. 筋電図での筋原性変化
  6. 非破壊性の関節炎または関節痛
  7. 全身性炎症反応(37度以上の発熱、CRP上昇、赤沈20mm/h以上)
  8. 抗ARS抗体陽性(抗Jo-1抗体を含む)

1と2~9のうち4項目以上 → 皮膚筋炎
2~9のうち4項目以上 → 多発性筋炎

混合性結合組織病 (MCTD;Mixed Connective Tissue Disease)

診断基準(厚生労働省2004年再改訂)

●診断基準(N Engl J Med 1975, 292:344)

  1. 共通所見
    a.Raynaud現象
    b.指ないし手背の腫脹
    c.肺高血圧症
  2. 免疫学的所見
    抗U1-RNP抗体陽性
  3. 混合所見
    A.全身性エリテマトーデス様所見
    1. 多発関節炎
    2. リンパ節腫脹
    3. 顔面紅斑
    4. 心膜炎または胸膜炎
    5. 白血球減少≦4000/μl、または血小板減少≦10万/μl
    B.強皮症様所見
    1. 手指に限局した皮膚硬化
    2. 肺線維症、拘束性換気障害(%VC≦80%)または肺拡散能低下(%DLco≦70%)
    3. 食道蠕動低下または拡張
    C.多発性筋炎様所見
    1. 筋力低下
    2. 筋原性酵素(CK)上昇
    3. 筋電図における筋原性異常所見

1の1つ以上、2、3のA~Cのうち2項以上についてそれぞれ1つ以上
これらを全部満たせばMCTDと診断する

全身性強皮症(SSc;Systemic Sclerosis)

●EULAR/ACRの新分類基準(Arthritis Rheum. 2013, 65:2737-47)

  1. 両手指のMCP関節より近位の皮膚硬化   9点
  2. 手指の皮膚所見(どちらか点数の高い方を採用)
    手指腫脹のみ              2点
    MCP関節より遠位に限局した皮膚硬化   4点
  3. 指尖皮膚病変(どちらか点数の高い方を採用)
    指尖潰瘍                2点
    指尖の陥凹性瘢痕            3点
  4. 爪郭毛細血管異常            2点
  5. 毛細血管拡張              2点
  6. 肺病変
    肺動脈性肺高血圧症あるいは間質性肺炎 2点
  7. Raynaud現象             3点
  8. 自己抗体(いずれかが陽性)   3点
    抗セントロメア抗体、
    抗Scl-70/トポイソメラーゼⅠ抗体、
    抗RNAポリメラーゼⅢ抗体

以上のうち合計9点以上で全身性強皮症と分類する。


●全身性強皮症・診断基準(厚生労働省研究班2003年)

大基準:手指または足趾を超える皮膚硬化

小基準:
 1. 手指または足趾に限局する皮膚硬化
 2. 手指末端の陥凹性瘢痕、または手指の萎縮
 3. 両側肺底部の線維症
 4. 抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体またはセントロメア抗体

大基準、または小基準1および2~4の1項目以上を満たせば全身性強皮症と診断する

結節性多発動脈炎 (PAN;Polyarteritis Nodosa)

ACR分類基準(Arthritis Rheum. 1990,33:1088-93)

  1. 体重減少: 発病以降に4kg以上の体重減少
  2. 網状皮斑: 四肢や体幹に見られる斑状網状パターン
  3. 精巣痛・圧痛: 精巣痛、精巣圧痛
  4. 筋痛・脱力・下肢圧痛: 広範囲の筋痛(肩、腰周囲を除く)、筋力低下あるいは下肢筋肉の圧痛
  5. 単神経・多発神経障害: 単神経障害の進行、多発単神経障害または多発神経障害
  6. 拡張期血圧>90mmHg: 拡張期血圧90mmHg以上の高血圧の進行
  7. BUNあるいはCr上昇: BUN>40mg/dlまたはCr>1.5mg/dl
  8. B型肝炎: 血清HBsAgあるいはHBsAbの存在
  9. 動脈造影での異常: 動脈造影にて内臓動脈に動脈瘤あるいは閉塞
  10. 小型あるいは中型血管の生検にて認められる多形核白血球: 動脈壁に顆粒球と単核球の存在を示す組織学的な変化

以上10項目のうち3項目以上でPANと分類する。


●診断基準(厚生労働省2006年)

【主要項目】

  1. 主要症候
    1. 発熱(38℃以上,2週以上)と体重減少(6ヶ月以内に6kg以上)
    2. 高血圧
    3. 急速に進行する腎不全,腎梗塞
    4. 脳出血,脳梗塞
    5. 心筋梗塞,虚血性心疾患,心膜炎,心不全
    6. 胸膜炎
    7. 消化管出血,腸閉塞
    8. 多発性単神経炎
    9. 皮下結節,皮膚潰瘍,壊疽,紫斑
    10. 多関節痛(炎),筋痛(炎),筋力低下
  2. 組織所見
    中・小動脈のフィブリノイド壊死性血管炎の存在
  3. 血管造影所見
    腹部大動脈分枝(特に腎内小動脈)の多発小動脈瘤と狭窄・閉塞
  4. 判定
    1. 確実(definite)
      主要症候2項目以上と組織所見のある例
    2. 疑い(probable)
      (a) 主要症候2項目以上と血管造影所見の存在する例
      (b) 主要症候のうち1を含む 6 項目以上存在する例
  5. 参考となる検査所見
    1. 白血球増加(10,000/μl以上)
    2. 血小板増加(400,000/μl以上)
    3. 赤沈亢進
    4. CRP強陽性
  6. 鑑別診断
    1. 顕微鏡的多発血管炎
    2. 多発血管炎性肉芽腫症 (旧称:ウェゲナー肉芽腫症)
    3. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(旧称:アレルギー性肉芽腫性血管炎 )
    4. 川崎病動脈炎
    5. 膠原病(SLE,RA など)
    6. IgA血管炎(旧称:紫斑病性血管炎 )

【参考事項】

  1. 組織学的にⅠ期変性期,Ⅱ期急性炎症期,Ⅲ期肉芽期,Ⅳ期瘢痕期の4つの病期に分類される。
  2. 臨床的にⅠ,Ⅱ病期は全身の血管の高度の炎症を反映する症候,Ⅲ,Ⅳ期病変は侵された臓器の虚血を反映する症候を呈する。
  3. 除外項目の諸疾患は壊死性血管炎を呈するが,特徴的な症候と検査所見から鑑別できる。。

顕微鏡的多発血管炎(MPA;Microscopic Polyangitis)

診断基準(厚生省研究班 1998年)

【主要項目】

  1. 主要症候
    1. 急速進行性糸球体腎炎
    2. 肺出血,もしくは間質性肺炎
    3. 腎・肺以外の臓器症状:紫斑,皮下出血,消化管出血,多発性単神経炎など
  2. 主要組織所見 細動脈・毛細血管・後毛細血管細静脈の壊死,血管周囲の炎症性細胞浸潤
  3. 主要検査所見
    1. MPO-ANCA陽性
    2. CRP陽性
    3. 蛋白尿・血尿,BUN,血清クレアチニン値の上昇
    4. 胸部X線所見:浸潤陰影(肺胞出血),間質性肺炎
  4. 判定
    1. 確実(definite)
      (a)主要症候の2項目以上を満たし,組織所見が陽性の例
      (b)主要症候の①及び②を含め2項目以上を満たし,MPO-ANCAが陽性の例
    2. 疑い(probable)
      (a)主要症候の3項目を満たす例
      (b)主要症候の1項目とMPO-ANCA陽性の例
  5. 鑑別診断
    1. 結節性多発動脈炎
    2. 多発血管炎性肉芽腫症(旧称:ウェゲナー肉芽腫症)
    3. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(旧称:アレルギー性肉芽腫性血管炎/チャーグ・ストラウス症候群)
    4. 川崎動脈炎
    5. 膠原病(SLE,RAなど)
    6. IgA血管炎(旧称:紫斑病血管炎)

【参考事項】

  1. 主要症候の出現する1~2週間前に先行感染(多くは上気道感染)を認める例が多い。
  2. 主要症候1,2は約半数例で同時に,その他の例ではいずれか一方が先行する。
  3. 多くの例でMPO-ANCAの力価は疾患活動性と平行して変動する。
  4. 治療を早期に中止すると,再発する例がある。
  5. 除外項目の諸疾患は壊死性血管炎を呈するが,特徴的な症候と検査所見から鑑別できる。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA; Eosinophilic Granulomatosis with Polyangitis )
(旧名:アレルギー性肉芽腫性血管炎AGA;Allergic Granulomatous Angiitis    
    チャーグ・ストラウス症候群CSS;Churg-Straus Syndrome)

診断基準(厚生省研究班 1998年)
  1. 主要臨床所見
    1. 気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎
    2. 好酸球増加
    3. 血管炎による症状;発熱(38℃以上、2週間以上)、体重減少(6カ月以内に6kg以上)、多発性単神経炎、消化管出血、紫斑、多関節痛(炎)、筋肉痛(筋力低下)
  2. 臨床経過の特徴
    主要所見(1)、(2)が先行し、(3)が発症する。
  3. 主要組織所見
    1. 周囲組織に著明な好酸球浸潤を伴う細小血管の肉芽腫性またはフィブリノイド壊死性血管炎の存在
    2. 血管外肉芽腫の存在
  4. 判定
    1. 確実(definite)
      (a)1.の主要臨床所見のうち、気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎、好酸球増加および血管炎による症状のそれぞれ1つ以上を示し、3.の主要組織所見の1項目を満たす場合
      (b)1.の主要臨床項目3項目を満たし、2.の臨床経過の特徴を示した場合
    2. 疑い(probable)
      (a)1.の主要臨床所見1項目および3.の主要組織所見の1項目を満たす場合
      (b)1.の主要臨床所見を3項目満たすが、2.の臨床経過の特徴を示さない場合
  5. 参考となる所見
    1. 白血球増加(≧1万/μl)
    2. 血小板増加(≧40万/μl)
    3. 血清IgE増加(≧600U/ml)
    4. MPO-ANCA陽性
    5. リウマトイド因子陽性
    6. 肺浸潤陰影

多発血管炎性肉芽腫症(GPA;Granulomatosis with Polyangitis)  
(旧名:ウェジナー肉芽腫症WG;Wegener's Granulomatosis)

診断基準(厚生省研究班 1998年)
  1. 主要症状
    1. 上気道(E)の症状
      E:鼻(膿性鼻漏,出血,鞍鼻),眼(眼痛,視力低下,眼球突出),耳(中耳炎),口腔・咽頭痛(潰瘍,嗄声,気道閉塞)
    2. 肺(L)の症状
      L:血痰,咳嗽,呼吸困難
    3. 腎(K)の症状
      K:血尿,蛋白尿,急速に進行する腎不全,浮腫,高血圧
    4. 血管炎による症状
      1. 全身症状:発熱(38℃以上,2週間以上),体重減少(6カ月以内に6㎏以上)
      2. 臓器症状:紫斑,多関節炎(痛),上強膜炎,多発性神経炎,虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞),消化管出血(吐血・下血),胸膜炎
  2. 主要組織所見
    1. E,L,Kの巨細胞を伴う壊死性肉芽腫性炎
    2. 免疫グロブリン沈着を伴わない壊死性半月体形成腎炎
    3. 小細動脈の壊死性肉芽腫性血管炎
  3. 主要検査所見  
    PR3-ANCA(蛍光抗体法でcytoplasmicpattern,C-ANCA)が陽性。
  4. 判定
    1. 確実(definite)
      1. 上気道(E),肺(L),腎(K)のそれぞれ1臓器症状を含め主要症状の3項目以上を示す例
      2. 上気道(E),肺(L),腎(K),血管炎による主要症状の2項目以上及び,組織所見1,2,3の1項目以上を示す例
      3. 上気道(E),肺(L),腎(K),血管炎による主要症状の1項目以上と組織所見1,2,3の1項目以上及びC(PR-3)ANCA陽性の例
    2. 疑い(probable)
      1. 上気道(E),肺(L),腎(K),血管炎による主要症状のうち2項目以上の症状を示す例
      2. 上気道(E),肺(L),腎(K),血管炎による主要症状のいずれか1項目及び,組織所見1,2,3の1項目を示す例
      3. 上気道(E),肺(L),腎(K),血管炎による主要症状のいずれか1項目とC(PR-3)ANCA陽性を示す例
  5. 参考となる検査所見
    1. 白血球,CRPの上昇
    2. BUN,血清クレアチニンの上昇
  6. 識別診断
    1. E,Lの他の原因による肉芽腫性疾患(サルコイドーシスなど)
    2. 他の血管炎症候群(顕微鏡的多発血管炎,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(Churg-Strauss症候群)、結節性多発動脈炎など)
  7. 参考事項
    1. 上気道(E),肺(L),腎(K)のすべてがそろっている例は全身型,上気道(E),下気道(L),のうち単数もしくは2つの臓器にとどまる例を限局型と呼ぶ。
    2. 全身型はE,L,Kの順に症状が発現することが多い。
    3. 発症後しばらくすると,E,Lの病変に黄色ぶどう球菌を主とする感染症を合併しやすい。
    4. E,Lの肉芽腫による占拠性病変の診断にCT,MRI,シンチ検査が有用である。
    5. PR3-ANCAの力価は疾患活動性と平行しやすい。MPO-ANCA陽性を認める例もある。

IgG4関連疾患(IgG4 related disease)

診断基準(Mod Rheumatol 2012, 22:21)
  1. 特徴的な局所性もしくはびまん性の腫大病変が単発または多発している
  2. 血清IgG4が135mg/dl以上
  3. 生検で以下の所見がある
    a.明瞭なリンパ球・形質細胞浸潤と線維化
    b.IgG4陽性形質細胞
    (IgG4陽性細胞/IgG陽性細胞>40% または 強拡大視野にIgG4陽性形質細胞>10個)
    1+2+3 → 確実にIgG4関連疾患
    1+3 → おそらくIgG4関連疾患
    1+2 → IgG4関連疾患の可能性がある

シェーグレン症候群(SjS;Sjögren syndrome)

診断基準(1999年 厚生労働省研究班)
  1. 生検病理組織所見
    1. 口唇腺組織で4mm2あたり導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤
    2. 涙腺組織で4mm2あたり導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤
  2. 唾液腺分泌能の低下
    1. 唾液腺造影でstage1以上の異常所見
    2. ガムテスト(10分間10ml以下)もしくはサクソンテスト(2分間2g以下)が陽性で、かつ唾液腺シンチグラフィーで機能低下の所見
  3. 涙腺分泌能の低下
    1. シルマー試験(5分間5mm以下)陽性かつローズベンガル試験スコア3以上
    2. シルマー試験(5分間5mm以下)陽性かつ蛍光色素試験陽性
  4. 自己抗体
    1. 抗SS-A抗体
    2. 抗SS-B抗体

以上4項目中2項目のaまたはbを満たす場合にSjögren症候群と診断する

 

ベーチェット病(BD;Behçet’s Disease)

診断基準(厚生労働省 2010年小改訂)
  1. 主要項目
    1. 主症状
      1. 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
      2. 皮膚症状
        (a)結節性紅斑様皮疹
        (b)皮下の血栓性静脈炎
        (c)毛嚢炎様皮疹、痤瘡様皮疹
        参考所見:皮膚の被刺激性亢進
      3. 眼症状
        (a)虹彩毛様体炎
        (b)網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
        (c)以下の所見があれば(a)(b)に準じる
        (a)(b)を経過したと思われる虹彩後癒着、水晶体上色素沈着、網脈絡膜萎縮、視神経萎縮、併発白内障、続発緑内障、眼球癆
      4. 外陰部潰瘍
    2. 副症状
      1. 変形や硬直を伴わない関節炎
      2. 副睾丸炎
      3. 回盲部潰瘍で代表される消化器病変
      4. 血管病変
        中等度以上の中枢神経病変
    3. 病型診断の基準
      1. 完全型:経過中にI. 主症状のうち4項目が出現したもの
      2. 不全型:
        (a)経過中にI. 主症状のうち3項目、あるいはI. 主症状のうち2項目とII. 副症状のうち2項目が出現したもの
        (b)経過中に定型的眼症状とその他のI. 主症状のうち1項目、あるいはII. 副症状のうち2項目が出現したもの
      3. 疑い:主症状の一部が出現するが、不全型の条件を満たさないもの、及び定型的な副症状が反復あるいは増悪するもの
      4. 特殊型:完全型又は不全型の基準を満たし、下のいずれかの病変を伴う場合を特殊型と定義し、以下のように分類する。
        (a)腸管(型)ベーチェット病―内視鏡で病変(部位を含む)を確認する。
        (b)血管(型)ベーチェット病―動脈瘤、動脈閉塞、深部静脈血栓症、肺塞栓のいずれかを確認する。
        (c)神経(型)ベーチェット病―髄膜炎、脳幹脳炎など急激な炎症性病態を呈する急性型と体幹失調、精神症状が緩徐に進行する慢性進行型のいずれかを確認する。
  2. 検査所見
    参考となる検査所見(必須ではない)
    1. 皮膚の針反応の陰・陽性:20~22Gの比較的太い注射針を用いること
    2. 炎症反応:赤沈値の亢進、血清CRPの陽性化、末梢血白血球数の増加、補体価の上昇
    3. HLA-B51陽性(約60%)、HLA-A26陽性(約30%)
    4. 病理所見:急性期の結節性紅斑様皮疹では、中隔性脂肪組織炎で、浸潤細胞は多核白血球と単核球である。初期に多核球が多いが、単核球の浸潤が中心で、いわゆるリンパ球性血管炎の像をとる。全身的血管炎の可能性を示唆する壊死性血管炎を伴うこともあるので、その有無をみる。
    5. 神経型の診断においては、髄液検査における細胞増多、IL-6増加、MRIの画像所見(フレア画像での高信号域や脳幹の萎縮像)を参考とする。
  3. 参考事項
    1. 主症状、副症状とも、非典型例は取り上げない。
    2. 皮膚症状の(a)(b)(c)はいずれでも多発すれば1項目でもよく、眼症状も(a)(b)どちらでもよい。
    3. 眼症状について虹彩毛様体炎、網膜ぶどう膜炎を経過したことが確実である虹彩後癒着、水晶体上色素沈着、網脈絡膜萎縮、視神経萎縮、併発白内障、続発緑内障、眼球癆は主症状として取り上げてよいが、病変の由来が不確実であれば参考所見とする。
    4. 副症状について副症状には鑑別すべき対象疾患が非常に多いことに留意せねばならない(鑑別診断の項参照)。鑑別診断が不十分な場合は参考所見とする。
    5. 炎症反応の全くないものは、ベーチェット病として疑わしい。また、ベーチェット病では補体価の高値を伴うことが多いが、γグロブリンの著しい増量や、自己抗体陽性は、むしろ膠原病などを疑う。
    6. 主要鑑別対象疾患
      1. 粘膜、皮膚、眼を侵す疾患多型滲出性紅斑、急性薬物中毒、ライター病
      2. ベーチェット病の主症状の1つをもつ疾患
        口腔粘膜症状:慢性再発性アフタ症、Lipschutz陰部潰瘍
        皮膚症状:化膿性毛嚢炎、尋常性痤瘡、結節性紅斑、遊走性血栓性静脈炎、単発性血栓性静脈炎、スウィート病
        眼症状:サルコイドーシス、細菌性および真菌性眼内炎、急性網膜壊死、サイトメガロウイルス網膜炎、HTLV-1関連ぶどう膜炎、トキソプラズマ網膜炎、結核性ぶどう膜炎、梅毒性ぶどう膜炎、ヘルペス性虹彩炎、糖尿病虹彩炎、HLA-B27関連ぶどう膜炎、仮面症候群
      3. ベーチェット病の主症状および副症状とまぎらわしい疾患
        口腔粘膜症状:ヘルペス口唇・口内炎(単純ヘルペスウイルス1型感染症)
        外陰部潰瘍:単純ヘルペスウイルス2型感染症
        結節性紅斑様皮疹:結節性紅斑、バザン硬結性紅斑、サルコイドーシス、スウィート病
        関節炎症状:関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症などの膠原病、痛風、乾癬性関節症
        消化器症状:急性虫垂炎、感染性腸炎、クローン病、薬剤性腸炎、腸結核
        副睾丸炎:結核血管系症状:高安動脈炎、バージャー病、動脈硬化性動脈瘤
        中枢神経症状:感染症・アレルギー性の髄膜・脳・脊髄炎、全身性エリテマトーデス、脳・脊髄の腫瘍、血管障害、梅毒、多発性硬化症、精神疾患、サルコイドーシス

成人スティル病(AOSD;Adult Onset Still’s Disease)

診断基準(山口らの基準 1992年)

大項目

  1. 39℃以上の発熱が1週間以上持続
  2. 関節痛が2週間以上持続
  3. 定型的皮疹
  4. 80%以上の好中球増加を伴う白血球増加(10000/ml以上)

小項目

  1. 咽頭痛
  2. リンパ節腫脹または脾腫
  3. 肝機能異常
  4. リウマトイド因子陰性および抗核抗体陰性

除外項目

  1. 感染(特に敗血症、伝染性単核球症)
  2. 悪性腫瘍(特に悪性リンパ腫)
  3. 膠原病(特に結節性多発動脈炎、悪性関節リウマチ)

大項目2項目以上の計5項目以上で診断する

 

脊椎関節炎(SpA;Spondyloarthritis)

●強直性脊椎炎(AS;Ankylosing Spondylitis) 診断基準

  1. 臨床症状
    1. 腰背部の疼痛、こわばり(3ヶ月以上持続。運動により改善し、安静により改善しない。)
    2. 腰椎可動域制限(前後屈および側屈)
    3. 胸郭の拡張制限
  2. X線所見(仙腸関節)
    両側の2度以上の仙腸関節炎、あるいは一側の3度以上の仙腸関節炎所見。
    • 0度:正常
    • 1度:疑い(骨縁の不鮮明化。)
    • 2度:軽度(小さな限局性の骨のびらん、硬化、関節裂隙は正常。)
    • 3度:明らかな変化(骨びらん・硬化の進展と関節裂隙の拡大、狭小化または部分的な強直。)
    • 4度:関節裂隙全体の強直

確実例
 臨床症状のa、b、cのうちの1項目以上+X線所見

疑い例
 a)臨床症状3項目
 b)臨床症状なし+X線所見


●体軸性脊椎関節炎 分類基準(ASAS 2009年)

  1. 誘因のない背部痛が3か月以上持続
  2. 発症年齢が45歳未満
  3. 脊椎関節炎の徴候
    (a)炎症性の背部痛 (b)関節炎 (c)踵の付着部炎 (d)ぶどう膜炎 (e)指趾炎 (f)乾癬 (g)Crohn病/大腸炎 (h)NSAIDsが著効する (i)SpAの家族歴 (j)HLA-B27陽性 (k)CRP上昇
  4. 仙腸関節炎のX線もしくはMRI画像所見

診断

  • 1・2を満たし(j)以外の3のうち1項目と4と満たす
  • 1・2を満たし3のうち(j)と他2項目を満たす

●末梢脊椎関節炎 分類基準(ASAS 2011年)

  1. 関節炎
  2. 腱付着部炎
  3. 指趾の炎症
  4. 炎症性の背部痛の既往
  5. SpAの家族歴
  6. SpA徴候:乾癬、炎症性腸疾患、先行感染、HLA-B27陽性、虹彩炎、仙腸関節炎の画像所見

診断

  • 1~3のうち1つと、6のうち1つを満たす
  • 1~5のうち複数を満たす

●乾癬性関節炎(PsA;Psoriatic Arthritis)  分類基準(CASPAR 2006年)
炎症性の関節疾患(関節炎、脊椎炎、もしくは付着部炎)を認め、下記3点以上の場合に乾癬性関節炎と診断

  1. 現在乾癬にかかっている(2点)、または過去に乾癬があった(1点)、または乾癬の家族歴がある(1点)
  2. 典型的な乾癬の爪病変(爪剥離症、陥凹、過角化)がある(1点)
  3. リウマトイド因子という血液検査が陰性(1点)
  4. 指全体が腫れる指炎がある(あった)(1点)
  5. 手、足のX線検査で特徴的な所見(関節近傍の新骨形成)がある(1点)

 

リウマチ性多発筋痛症(PMR;Polymyalgia Rheumatica)

●Bird(バード)の診断基準(1979年)

  1. 両側の肩の痛み、またはこわばり感
  2. 発症2週間以内に症状が完成する
  3. 発症後初めての赤沈値が40mm/h以上
  4. 1時間以上続く朝のこわばり
  5. 65歳以上発症
  6. 抑うつ症状もしくは体重減少
  7. 両側上腕の筋の圧痛

上記7項目のうち3項目を満たすもの
もしくは1項目以上を満たし臨床的あるいは病理的に側頭動脈炎を認めるもの


●本邦の診断基準(PMR研究会1985年)

  1. 赤沈の亢進(40mm以上)
  2. 両側大腿部筋痛
  3. 食欲減退、体重減少
  4. 発熱(37℃以上)
  5. 全身倦怠感
  6. 朝のこわばり
  7. 両側上腕部筋痛

60歳以上で上記3項目以上を満たすもの


●EULAR/ACRの診断基準(2012年)
50歳以上、両側の肩の痛み、CRPまたは赤沈上昇をすべて満たしかつ、以下の点数表で、超音波を用いない場合(6点中)4点以上、超音波を用いる場合(8点中)5点以上でPMRと診断。

項目点数
(超音波なし)
点数
(超音波あり)
朝のこわばり(45分超)22
臀部痛または動きの制限11
リウマトイド因子陰性、抗CCP抗体陰性22
他の関節に症状がない11
1つ以上の肩関節に、三角筋下滑液包炎 もしくは 二頭筋の腱滑膜炎 もしくは 肩甲上腕関節の滑膜炎(後部または腋窩部)
かつ
1つ以上の股関節に 滑膜炎 もしくは 転子部滑液包炎
なし1
両肩関節に、三角筋下滑液包炎 もしくは 二頭筋の腱滑膜炎 もしくは 肩甲上腕関節の滑膜炎なし1