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糖尿病代謝・内分泌内科、呼吸器・呼吸器腫瘍内科、血液内科の3診療科をカバーする

 

内科学I教室は、2016年12月に糖尿病代謝・内分泌内科、呼吸器・呼吸器腫瘍内科、血液内科の3つの診療科をカバーする教室として新しくスタートしました。内科学の大半の領域をカバーしていた旧第一内科教室の優れた伝統の上に、フレッシュな力を加えることにより、新しい内科学の構築を目指しています。

構成員一同、日々精進していきますので、旧第一内科同様に皆様のお力添えをよろしくお願いします。

 

現在の内科学において、あるいは内科学教室において、「専門分化と統合」ということはどのように考えればいいのでしょうか。

 

内科学の発展はその多くを診断学の発展が担ってきました。患者さんの病態を明らかにして、その疾患を理解することで内科学は発展してきたと言えると思います。臨床現場においても、患者さんをよく診察して、内科学のすべての分野を網羅して的確な診断を下すのが優れた内科医であることに異存はありません。そして、診断学が内科学の大部分であった時代にはそれも可能であったと思います。しかし、最近の内科学においては、外科学をも凌ぐ勢いで治療学が急速に進歩してきました。例えば、糖尿病代謝・内分泌領域のインスリン治療をとってみても、現在は血糖連続モニターとセットになった、複雑なプログラムが可能なインスリン注入ポンプが用いられています。

血液疾患では遺伝子診断とそれに基づく分子標的薬を用いた治療が大きなウエイトをしめつつあり、呼吸器疾患も同様であり、さらに気管支ファイバスコープを用いた治療も行われています。内科医としてこのような治療を究めようとすれば、一人の医師が内科学の広い領域をカバーすることは難しく、自ずと狭い専門領域に特化していくことになります。そのことが、内科が臓器別診療科として発展するようになった大きな理由の1つであると思います。また、医学研究を効率的に進めようとすれば、専門領域に傾注するのもまた当然の結果だと思います。

 

専門分化した内科学を統合

 

しかしどのように専門分化しようとも、内科医は最後には主治医として一人の患者さんを治療することになります。そこでは臓器別に専門分化した内科学が内科診療として統合されることになります。なぜなら、患者さんの問題は臓器別に起こるわけではなく、それらを合わせ持つ一人の人に起こるからです。そこで、横断的な、あるいは統合的な内科学の知識や技量が一人に医師の中でどのようにバランスされるかが問われます。つまり、専門分化した内科学を医師の中で統合することが必要とされるわけです。

 

内科学I教室の前身である第一内科は内科学の7つの専門領域をカバーしていた時期もあり、専門分化と統合のバランスを身につけた医師が現在指導的な立場で教室を運営しています。今回3つの診療科からなる内科学教室として再出発するわけですが、新しいバランスの新しい内科学教室の構築と新しい内科医の育成を目指していきます。

 

2017.10.1

大阪医科大学 内科学Ⅰ教室
教授  今川 彰久