大阪医科大学附属病院  呼吸器内科

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当科について

ご挨拶

呼吸器病は多領域にまたがる疾患を扱い、アレルギー・免疫、感染症、腫瘍など、その病因・病態も多様です。

当科では従来より、喘息・COPD、間質性肺疾患、呼吸器感染症、ARDS、SAS、肺癌などの治療を中心に三島医療圏に貢献すべく努めて参りました。

このたび、呼吸器内科より呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科に科名を変更いたしましたのでお知らせいたします。がん治療の発展はめざましく、呼吸器腫瘍分野はまさにその中心と言えます。遺伝子変異に応じた分子標的治療薬による個別化医療の導入、加えてその耐性克服薬剤の開発が行われ当科も日本の中心的役割を担いました。さらには手術・放射線治療・化学療法とともにがん治療の第4の柱と期待される免疫療法が2015年末の非小細胞肺癌に対して臨床導入されました。従来のがん化学療法とは比べものにならないくらい高度に細分化された肺がん治療に対応し、またそれを担う人材を輩出し地域に貢献していくことが責務と考え科名変更にいたりました。

従来の呼吸器病学を発展させていくのはもちろんのこと、全国の大学病院の中でもトップクラスの治験・早期開発臨床試験の実績を基に最新の医療を提供すべく努力して参ります。なにとぞご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

患者様へ

呼吸器系の病気には、自覚症状が少なく早期発見の難しい肺がんもありますが、せき、たん、胸のいたみ、息苦しいなどの症状のある方、検診で異常をいわれた方は、早めにご相談にお越しください。
当科では、エビデンス(過去の臨床試験などから得られた有効性の証拠)に基づく医療を心がけて診療にあたっています。医師個人の経験も重要ですが有効性の証明された標準治療が重要だと考えています。ただし患者様の治療に対する希望が最優先になりますので希望がある場合は申し出てください。また十分なエビデンスの存在しない場合は、経験に基づく医療を行う場合と臨床試験を行う場合があります。

昨今の医療事情のため長期入院には対応できませんが、長期の治療が必要な場合は、外来治療と入院治療の組み合わせで行うようにしています。またどうしても長期入院の必要な場合は療養型の病院を紹介する場合もあります。

当科が診療の対象とする主な疾患

当科では肺や気管支、胸膜に発生した病気や呼吸状態の異常を伴う病気の診断と治療を行います。肺癌・悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍や気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎、膿胸、間質性肺炎、アレルギー性疾患、睡眠時無呼吸症候群等が代表的なものです。

咳や痰などの症状や検診異常影がきっかけで受診され肺癌や結核を含む肺感染症などの病気が見つかることがあります。喘鳴、呼吸困難は気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎)でよく見られる症状です。また、いびきや、昼間の眠気が強い場合には睡眠時無呼吸症候群と診断されることもあります。風邪が万病の元と言われるように、長引く咳や痰などの症状は呼吸器疾患の危険信号と言われており早期の受診をおすすめします

診療に関する基本的方針

患者さん一人一人に最適で最優の治療を安全・安心に行うためにあらゆる医療従事者がチームを組みお支えします。特に、集学的治療が必要となる肺癌診療では呼吸器外科や放射線治療科、病理診断科、緩和ケアチームと連携しています。さらに、新しい抗がん剤の臨床試験(治験)にも積極的に取り組んでおり、最新の治療や情報を患者さんに提供できます。
様々な呼吸器の異常を調べるため、気管支内視鏡検査や外科的肺生検(VATS)やCTガイド下生検などの検査を行っています。また喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断のため、肺機能検査や呼気中の一酸化窒素濃度を測定しています。睡眠時無呼吸症候群の正確な診断を行うため、入院での終夜睡眠ポリグラフ検査を行っています。
これらの検査において迅速に確定診断が得られるよう努め、最適な治療を展開しています。

患者様へのメッセージ

当科では臨床試験や治験の成績(エビデンス)に基づき有用性が証明された最新の治療を導入しています。私達の深い経験と最新のエビデンスを組み合わせることで、患者さんに最優の治療行います。肺癌治療の進歩はめざましくいち早く最新の治療を臨床導入しています。

また、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)は症状が治まっても根気強い治療が必要となる病気です。我々は長期治療が必要な患者さんの支えになれるよう、正確な情報・適切な治療を提供できるよう努めてまいります。また、長期入院が必要な場合は近隣の医療機関を紹介させて頂いております。

 

呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科の歩み

大阪医科大学第一内科呼吸器グループは、内田英一先生(昭和47年卒)が診療を開始した頃から始まり、昭和54年卒の閔庚燁先生が埼玉県立がんセンターから帰局した昭和60年頃には現在の基礎が築かれました。
肺がんに対する化学療法が始まり、気管支喘息に対する吸入ステロイドが本格的に導入された頃と重なります。
その後は閔先生と福田泰樹先生(昭和56年卒)の二人三脚の時代が続きました。
閔先生、福田先生が出向し、新しい研修医制度の導入、包括化診療の開始など医療をめぐる諸事情が変化する中、病院の診療科体制がはじまり平成17年より私が呼吸器内科の科長を拝命し呼吸器グループの責任者となり今に至っています。
またその年には77病棟呼吸器センターが開設され呼吸器専門病棟の体制が整いました。

 

現在の診療状況・患者数など

呼吸器グループ3

現在の診療は、毎日外来2~3診で平成28年度の外来診療患者数は延べ13,430人で、新患 が1,215人でした。

肺がん、喘息、COPD、気管支拡張症、非結核性抗酸菌症などで通院されています。
その他在宅酸素療法は252名、在宅人工呼吸器が45名、睡眠時無呼吸症候群のCPAPが112名でした。

平成28年の入院患者さんの内訳は、合計909名で腫瘍性疾患474名(非小細胞がん318名、小細胞肺がん115名、胸膜中皮腫13名、胸腺腫瘍17名、胚細胞腫3名など)、呼吸器感染症53名、びまん性肺疾患35名、慢性閉塞性肺疾患12名、気管支喘息9名、気胸7名、喀血5名などです。
また検査入院として3日間の気管支鏡入院が232名、CTガイド下生検が3名、睡眠時無呼吸症候群の診断及びタイトレーションためのポリソムノグラフィー入院は67名でした。

また気管支鏡検査は291件で癌精査が171件、びまん性肺疾患が51名、感染症診断が38名、血痰精査が12名でした。

大阪医科大学呼吸器内科  後藤 功・藤阪 保仁

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