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台北大学看護学部 学生研修レポート


台北医学大学での研修の感想 
(加藤 佑紀さん) (派遣時2年生)

 台北医学大学での研修のために、夏休み明けから英会話と抄読会に参加し、日常会話の練習だけでなく、医療英語や制度の名称など今までほとんどしことのない内容を勉強してきました。この勉強がなかったら、先生の説明はここまで理解できていなかったと思うので、本当に参加してよかったと思っています。また、英語でプレゼンテーションをすることも初めての経験で、内容も難しく、かなり準備に時間がかかりました。しかし、時間をかけて勉強し、添削して頂き、発表練習したこともあって、プレゼンテーションで扱った内容については、自信を持って英語で質問できたり、質問に応えることができたりと自分のものになりました。

 プログラムの内容は、かなりハードスケジュールでしたが、一つ一つが新しく、興味深いもので台北医学大学側のたくさん経験してほしいという思いも伝わりましたし、私はとても満足しています。土日を除いて10日間のプログラムのうち4日間が臨床実習でした。私がもっとも驚いたのは、どの病棟も学生と看護師の関係がフレンドリーだということです。学生と看護師間だけでなく、看護師さんがとても楽しそうに仕事をされていました。ナースステーションは笑顔が溢れ、朝のミーティングもヘッドナースを中心に座りながら、わたしを輪に入れて行ってくれました。英語を話すことのできない看護師さんもいたのですが、多くの看護師さんが英語を話すことができ、私にいろいろなことを教えてくれました。昼ご飯は看護師さんや事務の方みんなで部屋に集まっておしゃべりしながら食べます。ある病棟では、看護師さんだけでなくドクターも一緒に食べました。日本の看護師さんは常に緊張感があり、正直学生にとっては怖い存在です。そのため何をするにしても、学生は緊張してしまいます。しかし、台北医学大学附属病院は学生が看護師に質問しやすい状況があり、とても勉強しやすい環境であると感じました。実習にいかないと感じ取ることのできない雰囲気だったとおもいます。

 また、台北医学大学の学生は日本では一人でできないことを、一人で行っており、看護師と同じように見えました。最初、学生のことを看護師ではないかと思っていたほどです。台湾では看護と介護は分かれていて、看護師は洗髪や体位変換、シーツ交換など介護は行わず、家族がそれらを行わないといけません。なので、患者さんのベッドの隣には家族用のベッドが必ずあります。家族が介護できない場合は介護する人を雇わないといけません。台湾の看護師は患者の治療中心、日本の看護師は患者の安全安楽が中心だと感じました。このような違いがあるため、看護師さんの患者さんとの接し方や、大学で学ぶことも違ってきているのだと思いました。

 その他にも、産後ケアの講義で、母子保健について日本と台湾の違いをたくさん発見することができました。台湾は日本より少子化の問題が深刻であり、合計特殊出生率は1に至っていません。台北医学大学の学生に聞いても、回答は結婚したくない、子供は欲しくない、仕事がしたいという意見がほとんどでした。台湾では産後は一ヶ月安静にしなければならない、これは食べてはいけない、してはいけないなどたくさんの伝統的なきまりがあります。若い世代は、伝統をあまり意識しなくなってきていると最新の台湾事情も聞きました。産後ケアセンターという、産後のお母さんが入所する施設も普及していますが、高額で経済的に負担であり、外との交流を断つので産後うつを招きやすいのではといろいろ疑問に思いましたが、これが文化の違いなのだなと思いました。

 少子化という日本と同じ問題を抱えながら、異なった政策、方針で少子化を解決しようとしていて、母子保健は文化の差が大きくでる分野でありおもしろいなと感じました。以前より興味はあったのですがこの研修を通して、他の国の母子保健、産後ケアついても知りたい、勉強したいと強く思いました。

 台北医学大学の学生は、英語が上手な人が多く、留学経験もたくさんあります。授業も配布資料は英語であり、解剖や病名は英語で習います。日本のカルテは日本語ですし、授業でも英語はほとんど扱いません。台北医学大学に行かなければ、このままの自分で満足していたと思います。しかし、同じ看護学生が英語で授業をうけ、英語のカルテから情報収集しているのを目の当たりにして、焦る気持ちになりました。また、もっと英語が話せたら、もっといろいろ質問でき、もっと多くのことを学ぶことができたと悔しい気持ちが残っています。一方、いまの私の英語の能力でも英語で楽しくコミュニケーションができるんだなと自信にもつながりました。恋話や冗談をかわすことができ、初めて海外に仲のいい友達ができました。本当にこの台北医学大学での研修に参加して多くのことが学べましたし、なにより楽しかったです。是非来年も継続して大阪医科大学の看護学部から行ってほしいと思います。これからも、英語を勉強し続けてまた、私も留学にいきたいです。
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