緑内障外来(杉山哲也)
       
      担当医
        杉山哲也(火、金)、植木麻理(木、土(奇数週))、小嶌祥太(月、水)、柴田真帆(木)
       
      専門外来の概要
        先代の東名誉教授以来多くの緑内障診療実績があります。薬物治療を中心に、必要な症例にはレーザーや手術治療も積極的に行っております。同時に開業医の先生との病診連携にも力を入れています。
近年、我が国における正常眼圧緑内障の頻度が非常に高いことが明らかになりました。当外来では正常眼圧緑内障に対する治療法の向上に向けて努力を重ねております。その一環として眼血流測定のための新しい機器(レーザースペックル眼循環解析機)を全国に先駆けて導入し、緑内障の病態や進展と視神経乳頭血流の関係について解析を進め、併せて治療法の開発に応用しつつあります。一方で、血管新生緑内障などの難治性緑内障を含む緑内障全般に対する手術治療、レーザー治療についても多くの実績を重ねつつあります。
         
      対象疾患の説明
         
        <緑内障とは>
        緑内障は俗に“あおぞこひ”と呼ばれ、従来は眼圧が高くなって視神経が障害され、視野が狭くなる病気と考えられてきました。しかし、最近は眼圧が一般的な正常範囲(上限が21mmHg)であっても眼圧が高い場合と同様な視神経や視野の障害を起こすことが少なくないばかりか、眼圧が正常である緑内障(正常眼圧緑内障)が全緑内障の約6割ともっとも頻度が高いことがわかってきました。なお、我が国の40歳以上の方の中で、緑内障の有病率は5.8%とほぼ17人にひとりという高頻度であることが最近わかりました。
角膜変性症は遺伝性の疾患で角膜が濁るために見えづらくなる病気です。中年以降 発症してきますが、近年よい治療法ができました。
緑内障にはいくつかのタイプがありますが、一般に、慢性に経過するタイプ(慢性緑内障)と急性に症状の出るタイプ(急性緑内障)に大別されます。慢性緑内障ではある程度進行するまで自覚症状のないことが多く、検診や人間ドックなどの検査で初めて視野狭窄や眼圧上昇が見つかる場合も少なくありません。しかし、放置すると視野狭窄は少しずつ進み、最後には中心の視野がなくなってしまう場合もあります。慢性緑内障にもいくつか種類があり、他の病気や薬(ステロイド剤など)によって起こるもの(続発性)と他の原因なしに起こるもの(原発性)があります。また、急性緑内障では、緑内障発作といって、ひどい眼の痛み、かすみ、強い充血、頭痛、むかつきが起こります。急性緑内障は一刻も早い処置が必要で、放っておくと数日で失明してしまう場合も少なくありません。
           
        <緑内障の治療>
          続発性(他の病気や薬によって起こってくるもの)の場合は、その病気に対する治療や薬をやめることが一番の治療になります。
原発性(他の原因なしに起こっているもの)の場合は、基本的には眼圧を下げる治療が必要です。たとえ正常眼圧であっても、より低く眼圧を下げることによって病気の進行が抑えられることがわかっています。眼圧を下げる方法として、慢性緑内障では普通はまず目薬による治療を行いますが、急性緑内障では原則として最初からレーザー治療または手術治療が必要となります。慢性緑内障でも薬で十分眼圧が下がらない場合には手術治療が必要になります。急性緑内障の場合は眼圧を下げることによって視力が回復する場合もありますが、受診が遅れたりして治療の時期が遅いと回復しない場合もあります。一方、慢性緑内障では、長年かかって起こった視神経や視野の障害は眼圧を下げても回復しない場合がほとんどですが、治療によって病気の進行を抑えることは可能です。慢性緑内障の手術は眼圧を下げるために房水(目の中を循環する水分)を目の外に出すためのバイパスを作るものが主ですが、この手術で作ったバイパスはだんだん癒着していく傾向があります。最近では癒着防止のための薬を手術中に使用することが多いですが、それでも中には癒着が進んで眼圧が再び上昇し、再手術が必要となる場合があります。
さて、このように眼圧を下げる処置を十分行っても病気の進行が止まらない方が中にはおられ、そのような方に対しては、眼圧下降以外の治療として、血流改善治療や視神経保護治療を行います。具体的には目薬や飲み薬を使用していただくことになります。ただ、これらの治療の効果は短期間では判定できないので、定期的な検査や診察を受けながら、気長に治療を続けることが大切です。
           
         
             
             
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