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  網膜・硝子体・眼循環外来
       
      担当医
    池田恒彦(月,水),喜田照代(火,木), 佐藤孝樹(月,金),福本雅格(月,火),大須賀翔(水)
       
      概要
        網膜硝子体外来は、手術治療を専門的に行うグループ(サージカルレチナ)とレーザーや薬物治療を専門に行うグループ(メディカルレチナ)に分かれている大学・病院が多いようです。当科におきましては網膜・硝子体外来が前者に、眼循環外来が後者に当たります。
網膜・硝子体疾患の当科での手術件数は年間500〜600件に上っており、近畿一円のみならず、中国、四国、中部地方等からも患者様をご紹介いただいております。
       
      過去10年間の疾患別手術件数
       
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
バックリング 67 66 67 72 59 64 48 45 30 41
硝子体手術 459 424 436 467 427 464 406 407 455 448
526 490 503 539 486 528 454 452 485 489
       
      代表的な対象疾患について
        (1) 糖尿病網膜症
        (2) 裂孔原性網膜剥離
        (3) 黄斑変性症
        (4) 静脈閉塞症
        (5) 黄斑上膜
        (6) 黄斑円孔
       
        1) 糖尿病網膜症
    1) 糖尿病網膜症とは?
            糖尿病により網膜の血管が傷んでいき、この血管がつぶれていくことで網膜の栄養状態が悪くなります。さらに悪くなると異常な血管が生えてきて出血をきたしたり増殖膜という膜を形成し網膜剥離をおこしてくるという病気で、放置すると失明してしまいます。現在糖尿病の人は740万人といわれ、糖尿病になって10年で約50%の人が網膜症をおこしてくるといわれています。
          2) 糖尿病網膜症の症状は?
            初期にはほとんどの患者様に自覚症状がありません。場合によっては重症の網膜症の状態になっても自覚症状のない方もおられます。自覚症状がでてからでは手遅れであることも希ではなく、糖尿病と診断されたら同時に眼科にも受診することが重要です。
          3) 治療法は?
            まず、血糖のコントロールが一番重要で初期の網膜症では経過を観察していきます。網膜症が進行し前増殖期といわれる時期になると蛍光眼底造影検査という造影剤を用いた眼底写真を撮影し必要に応じて網膜光凝固(レーザー治療)を行います。さらに進行して増殖期といわれる時期になると硝子体出血や網膜剥離をおこしてくることがあり、こうなると硝子体手術を行う必要があります。手術を行うことで8割の人は失明を免れることができますが、元通りの視力を取り戻すことは困難です。
       
         
         
             
        (2) 裂孔原性網膜剥離
          1) 裂孔原性網膜剥離とは?
            眼をカメラの構造にたとえると、フィルムの部分に当たる部分が網膜(もうまく)です。眼球の内側に張り付いた神経でできた膜で、ここで光を感じ取ります (図1)。この網膜に孔(あな)があき、そこから網膜が眼球の内側に向かってはがれていく病気を裂孔原性網膜剥離とよびます。
         
図1   図2
 
          2) 裂孔原性網膜剥離の症状は?
            特に明るい場所で虫のような黒い影が現れ、眼を動かすとついてくる(飛蚊症)、暗い場所で光の線が走り、目を閉じても消えない(光視症)、『暗い影がかかる』『カーテンが降りてきたように見える』などの見える範囲の障害(視野欠損)、等があります。
          3) なぜ裂孔原性網膜剥離が起こるか?
           
図3   図4
 
          4) 治療法は?
            網膜剥離がいったん発症すると、手術しか治療手段はありません。ごく狭い範囲の網膜剥離の場合は、レーザー治療で進行を食い止めることができる場合もあります。手術の方法としては、大きく分けて眼球の外側からの手術であるバックリング手術と、眼の内側からの手術である、硝子体手術の2種類があります。
            >> バックリング手術
            まず眼球の外側から冷凍凝固装置をあて、網膜の裂け目の部分を眼球の内側に向かって凍らせます(図5)。これにより、この部位に凍傷のような強い炎症が起こり、凍った膜同士がひっつきやすくなります。その上で、シリコンという材質でできたスポンジを眼球の外側に縫いつけ、眼球を内側に向かって部分的に陥没させます(図6)。すると、眼球の内側に突出した隆起の上に網膜がひっついて、裂け目がふさがります。 網膜の下に溜まっている水は必要に応じて、眼球の一部に小さな穴をあけて外に排除します(図7)。これで網膜は元の状態に戻ります。
           
図5   図6
 
図7    
   
            >>硝子体手術
            網膜を引っ張っている硝子体を切除する手術を行います。手術は、通常局所麻酔で行います。眼球の内部に照明と硝子体を切る特殊なカッターを挿入して、眼内の硝子体を取り去り、網膜を引っ張っている力自体をなくしてしまいます。その後、眼球の内部に空気を送り込んで、内側から風船をふくらませるようにして網膜を元の状態に戻します。網膜が元の状態に戻った時点で、網膜の裂け目に対して眼球の外から冷凍凝固を行うか、眼球の内側から光り凝固を行い、孔をふさぎます。
       
        (3) 黄斑変性症
          1) 黄斑変性とは?
            眼はカメラに似た構造をしており、カメラのフイルムにあたる部分を網膜といいます。その網膜の中心部は黄斑部とよばれ、ものを見るときに大切な働きをします。この黄斑部が加齢にともなって傷んできた状態を加齢黄斑変性症といいます。加齢黄斑変性症には、網膜の一層奥にある脈絡膜から異常な血管(新生血管)を伴う滲出型と、新生血管を伴わない萎縮型があります。このうち、特に問題になるのは滲出型です。新生血管は非常にもろく、すぐに出血したり、血液中の成分が漏れ出したりします。これが黄斑部の網膜下に起こると、その結果、網膜視細胞が障害を受けて視力障害が起こります。発症の詳しい原因はわかっていませんが、網膜と脈絡膜の間に存在するブルッフ膜の加齢性変化が指摘されております。
           
          2) 症状
            ものを見る中心部分である黄斑部網膜が障害されるため、ものがゆがんで見えたり、見ているものの中心が欠けて見えにくくなったります。また、人により急に視力が低下する場合も多くみられます。視力低下の度合いはまちまちですが、進行すると0.1以下に低下する場合もあります。
          3) 疫学
            加齢に伴って起きる病気ですので高齢者に多く、特に60歳以上に多くみられます。また、男性は女性の約3倍の発生率といわれています。約20%には両眼性に発生します。
もともと、欧米において失明原因の第一位である加齢黄斑変性症は、日本人に少ない疾患でした。しかし最近では、日本でも発症数が増加しており、生活様式が欧米化したこと(主に食生活)や、TVやパソコンの普及により眼に光刺激を受ける機会が非常に多くなったことも原因のひとつと考えられています。アメリカの研究では喫煙者に多いことが報告されております。
          4) 治療法
            >>レーザー光凝固術
            新生血管にレーザーをあてて、血管を閉塞させてしまいます。問題点としては、レーザーの出力が大きいために網膜の正常な組織も障害されるので、新生血管の部位が黄斑部の中心を外れていることが条件となります。場合によっては治療後に視力がかえって悪くなることもあります。
            >>経瞳孔温熱療法
            光凝固術よりずっと弱いレーザーのパワーで、新生血管をレーザーで暖めて閉塞させてしまいます。ただし、すべての患者さんに効果があるわけではなく、効果のある病状が限られています。また、どのようにして効くのかという機序が今ひとつはっきりしていないこと、日本人 (白人よりメラニン色素が多いので、光が良く吸収されます)に最適なレーザー照射量についても確立されていません。
            >>光線力学療法
            光感受性物質と呼ばれる特殊な薬を注射して、薬が新生血管に集まったころを見計らって低出力のレーザー光線をあてて、発生した活性酸素で新生血管を破壊します。この治療法の場合、熱が発生しないので、網膜の正常な組織が障害されにくいことです。このため黄斑部の中心に新生血管が存在する患者さんにも治療が可能です。当院でも本年度より導入され治療が可能となりました。
            >>新生血管抜去術
            網膜の一部に穴をあけて、新生血管自体を手術で取り去ってしまいます。新生血管が中心から離れており、網膜の浅い部位であれば、視力回復も期待でき、病状も落ち着く可能性がある治療法です。2週間程度の入院が必要です。
            >>黄斑移動術(中心窩移動術)
            黄斑部の網膜機能がまだ残っている間に、人工的に網膜剥離をつくり黄斑部を新生血管のある悪い場所から、新生血管のない良い場所に移動させることにより視力の維持をはかります。手術は複雑ですが、黄斑部の中心に新生血管のある患者さんでも視力が良くなることがあります。新生血管の大きさや網膜の障害程度などにより、手術適応の可否が決定されます。
黄斑移動術は、視力回復も期待できる治療法ですが、この手術では意図的に網膜剥離を作らなければいけないことから、術後に再度網膜剥離が生じて再手術が必要となる可能性もあります。また網膜を回旋(視神経を中心に回転)させて黄斑部を移動させるため、術後に物が斜めにみえたり、二重にだぶってみえたりすることがあります。このような合併症が生じる可能性があるため、この手術は病状を限定しておこなっています。
            >>栄養補助食品(サプリメント)
            年齢とともに、ルテインとゼアキサンチンと呼ばれるカロチンの一種である色素が減少してきます。加齢黄斑変性症の場合、同年齢の正常者に比べて、その色素量が少ないと言われております。米国の研究でビタミンや色素等のサプリメントを補充したほうが、加齢黄斑変性が進行しにくいとの報告があります。ただし、詳しいことは科学的に証明されていません。また、大量に摂取した場合の副作用がないとは断言できず、十分注意して摂取する必要があります。
       
        (4) 静脈閉塞症
          1) 網膜静脈閉塞症とは?
            網膜静脈閉塞症とは網膜静脈が隣り合う網膜動脈に圧迫されて、血流障害を生じた後に血栓によってせき止められている状態をいいます。網膜静脈は網膜からの血液を眼から排出して全身へ返す働きをしています。網膜静脈が閉塞すると、受け持っていた領域の網膜からの血液の流れが十分に行われなくなり、静脈の壁は血液や滲出液を網膜内へ漏らすようになります。このため眼底出血や網膜浮腫を生じて、視力障害を生じる病気です。
          2) 症状は?
            霧視:網膜の黄斑部に血管からの滲出液がたまることで起こります。中心部の視力がかすんで見にくくなります。
飛蚊症:視界をさえぎる暗い点状の影です。網膜血管が正常に働かないと、網膜には異常血管(新生血管)が生えてきます。この血管は壊れやすいために硝子体(眼球の中を満たしているゼリー)の中は血液が漏出して飛蚊症の原因となります。
眼痛:高度の網膜中心静脈閉塞症にときどき起こる新生血管緑内障と呼ばれる状態で、眼圧が著しく高くなるために起こります。
          3) 機序および疫学
            >>網膜中心静脈閉塞症(CRVO)
            網膜静脈のすべてが流れ込む主幹静脈の閉塞です。受け持つ領域が網膜全域であるため、網膜全域に眼底出血を生じてすべての血流が悪くなります。
視力低下はしばしば高度になり、発症時の視力が0.5以下であれば最終視力が0.1以下になる危険性が50%といわれています。
            >>網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)
            網膜静脈のうち分枝の一本が閉塞する場合をいいます。その分枝が受け持つ領域のみが障害を受け、眼底出血を起こします。
視力低下は閉塞した分枝によりさまざまで、自然に視力回復する場合も約半数でみられます。ただ視力は回復しても、物が歪んで見える症状は残ることも多い疾患です。
網膜静脈閉塞症を起こしやすい人とは?
以下の疾患を持っている人に起こりやすいといわれています。
・緑内障 ・糖尿病 ・高血圧 ・血液疾患 ・高脂血症
          4) 治療法
            >>薬物治療
            網膜静脈の閉塞部にできた血栓を溶かしたり、新しい血栓を作らないように血液が固まりにくくするような薬剤を内服して治療します。
            >>レーザー治療
            薬物治療を行っても、網膜の循環不全が継続して閉塞領域に網膜の虚血(主に血液によって運ばれる酸素の不足)を生じることがあります。蛍光眼底検査(造影剤を点滴注射して、眼底の血液循環の程度を判断する検査)で、網膜に広範囲におよぶ虚血が認められれば、将来この虚血領域に新生血管が発生してくる恐れがあります。新生血管は非常に脆弱で、硝子体出血や血管新生緑内障の原因となって、視力予後が不良となります。このため新生血管の発生を予防するために行われる治療がレーザーによる網膜光凝固術です。網膜光凝固術は、硝子体出血や血管新生緑内障の予防のための治療であり、視力を改善させる治療ではありません。
            >>硝子体手術
            硝子体手術によって硝子体(眼球の中を満たしているゼリー)を取り除きます。硝子体が取り除かれることで、酸素を多く含んだ房水(眼の中の組織を栄養している液体)が閉塞領域で虚血となった網膜の細胞に酸素を与えてくれる効果が期待できます。また破綻した網膜血管より漏出した化学物質(網膜血管を更に障害して血液成分の漏れを増幅させる物質)は硝子体にも拡散しているので、これを手術で取り除くことによる効果が期待できます。
            >>動静脈交叉部血管外膜鞘切開術
            網膜静脈分枝閉塞症において、網膜動脈による圧迫で網膜静脈の閉塞部位がはっきりとわかっている場合は、網膜静脈への圧迫を手術によって解除することが可能です。この術式を血管外膜鞘切開術(sheathotomy)といいます。非常に細い特殊な手術用ナイフを用いて、網膜静脈の上から圧迫している網膜動脈を切り離して圧迫を解除します。圧迫解除後に網膜静脈に血流改善が認められれば、眼底出血や網膜浮腫が約3ヶ月程度で消失して視力改善できることもあります。
            >>放射状視神経乳頭切開術
            網膜中心静脈閉塞症において、網膜静脈の閉塞部位が視神経乳頭内に存在することから、網膜静脈への圧迫を解除する目的で放射状乳頭切開術(radial optic neurotomy)を施行することがあります。特殊な手術用ナイフを用いて視神経近傍に切開を加えて静脈への圧力を減圧できると考えられていますが、網膜循環への効果は未だ判明していません。
       
        (5) 黄斑上膜
          1) 黄斑上膜とは?
            眼をカメラの構造にたとえると、フィルムの部分に当たる部分が網膜(もうまく)です。眼球の内側に張り付いた神経でできた膜で、ここで光を感じ取ります。その網膜の中でも、ものを特に鮮明にはっきりと感じ取る場所(つまりものを見る中心の部分)を黄斑(おうはん)とよんでいます。
          2) 黄斑上膜の症状は?
            最初は、膜越しにものを見ることになるため、視力が低下します。徐々に進行し、膜が縮んでくると、その下の黄斑部も引っ張られ、黄斑部に皺(しわ)をつくることがあります。すると、ものがゆがんで見える、窓のサッシなどが波打って見える、といった症状が出現します。
          3) 治療法は?
            網膜を引っ張っている硝子体を切除する手術を行います(硝子体手術)。手術は、通常局所麻酔で行います。眼球の内部を照らす照明と硝子体を切る特殊なカッターを使います。まず、カッターで黄斑上膜の上にある硝子体を取り除きます。その後、網膜に張り付いている黄斑上膜を細い針ではがします。ある程度網膜からはがせたら、続いて特殊なピンセットで残りの膜をつまんではがします。全てはがせたら手術は終了です。
           
       
        (6) 黄斑円孔
          1) 黄斑円孔とは?
            眼をカメラの構造にたとえると、フィルムの部分に当たる部分が網膜(もうまく)です。眼球の内側に張り付いた神経でできた膜で、ここで光を感じ取ります。その網膜の中でも、ものを特に鮮明にはっきりと感じ取る場所(つまりものを見る中心の部分)を黄斑(おうはん)とよんでいます。
黄斑円孔とは、その黄斑に孔(あな)があく病気です。
          2) 黄斑円孔の症状は?
            初期の症状は、視力低下ともののゆがみです。徐々に進行すると、見えにくい部分が大きくなり、より視力が低下します。見ようとするところの中心部が見えにくくなりますが、周辺の見え方には変化が起こりません。また、痛みもありません。通常は片眼だけですが、まれに両眼に起こることもあります。
          3) なぜ黄斑円孔が起こるか?
            眼の内部は、硝子体(しょうしたい)とよばれる透明でゼリー状の組織が大部分を占めています。この硝子体は、網膜の内側で面状にくっついています。この硝子体が、主に年齢の変化で縮み、網膜を引っ張ることにより、網膜の中心である黄斑部に孔があきます。なぜ、どのように硝子体が引っ張るのかについては、詳しくはわかっていません。
黄斑円孔は60代の年齢の方を中心に起こり、女性に多い傾向があります。
          4) 治療法は?
            網膜を引っ張っている硝子体を切除する手術を行います(硝子体手術)。手術は、通常局所麻酔で行います。まず、硝子体を切除し、硝子体の引っ張る力を取った後に、硝子体のあった部分に特殊な気体を注入します。この気体が眼の内側から網膜を押さえつけることによって、孔を閉鎖します。また、手術の後も、気体の効果を最大限に活用し、しっかりと孔を閉じるために、うつむきの姿勢をとっていただきます。
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  神経眼科外来
       
        「ものが見えにくい」という症状は、必ずしも眼の中に原因があって起こるとは限りません。ものが見えるためには、眼から脳へ情報が伝達され、その情報が適切に処理される必要があります。また眼はバランス良く見たいものを追う必要があります。物が二重にみえる、物が揺れて見える、動いているものが見えにくいなどの症状は、脳などのもっと高次の異常で生じている可能性があります。それらの原因の中には脳梗塞、腫瘍など生命予後に関わるような疾患が隠れている場合も考えられます。神経眼科の診療では、眼球の中にとどまらない視覚情報処理の異常を診断し治療しています。診察には、視野検査(見える範囲を調べる)、眼球運動検査、画像検査(MRI、CT)など色々な検査が必要で、診断までに何回か通院が必要となることが多いことをご了解下さい。
       
      外来担当医
        月曜日:戸成匡宏
火曜日:奥 英弘
水曜日:(荘野 明希)
木曜日:菅澤 淳,奥 英弘
金曜日:松尾純子 西川優子
土曜日(1,3,5週のみ):戸成匡宏
       
      視神経疾患(視神経炎など)
        視神経は眼からの情報を脳に伝えるコードのような働きをします。視神経の病気では、中心部分が見えにくくなり(中心暗点)、強い視力障害が自覚されます。手足の抹消神経と違って、障害を受けた視神経は再生せず、適切な治療が受けられなかった場合、後遺障害が残ることになります。視神経が障害を受ける原因には遺伝、循環障害、外傷、副鼻腔炎からの炎症波及など様々なものがあげられますが、タバコやアルコールなど嗜好品の過度の摂取や栄養障害でも生じます。なかでも特に重要な視神経疾患として、全身の神経を障害する多発性硬化症の初発症状として発症することが多い特発性視神経炎があげられます。したがって視神経を障害している原因検索が非常に重要で、それによって治療方法が異なってきます。早期診断と治療が後遺障害を回避するカギになります。
       
 
腫脹した視神経乳頭   中心暗点を示す視野
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      斜視弱視外来
       
      外来担当医
        月曜日: 戸成匡宏
火曜日: 奥 英弘
水曜日: (荘野 明希)
木曜日: 菅澤 淳
金曜日: 松尾純子 西川優子
土曜日(1,3,5週のみ):戸成匡宏
       
      斜視外来概要
         
        【斜視のお話】
        斜視とは、両眼の視線が正しくみる目標に向かわないものをいいます。
        外見上は、目の位置がずれるもので、内側にずれるものを内斜視といい、外側にずれるものを外斜視といいます。水平方向だけでなく、上下にずれるものもあります。
斜視の中には、常に斜視になっているタイプのものと、正しい位置になったり斜視になったりするタイプのものとがあります。
        斜視のタイプによってその治療方法や緊急度は異なります。
        内斜視は外斜視に比べて治療を早く開始する必要があります。生まれつきや、幼い子供の頃に発症した斜視を放置しておくと弱視になってしまうことがあります。特に片方の眼が決まってずれている場合はその眼が弱視になってしまう危険性はとても高いと言えます。その場合は、正しい位置にある方の眼をアイパッチなどで遮閉して、斜視になっている方の眼を働かせるようにします。そして両眼自由に使えるようにします。また、代表的な内斜視のタイプとして、遠視が原因となっているものがあります。このタイプの内斜視には正しい眼鏡を装用して目の位置を矯正します。遠視が原因であるのに眼鏡を装用せずに手術をすると逆に外斜視を引き起こす危険性があります。ですから必ず内斜視の場合は精密な屈折検査を行い潜伏している遠視も確認し、遠視がある場合は正しい眼鏡を装用する必要があります。遠視に関係なくもともと内斜視になっているタイプのものや、遠視の眼鏡を装用しても部分的に内斜視が残るタイプのものは手術の対象となります。
内斜視が残るタイプのものは手術の対象となります。 これに対して、外斜視は多くのものが斜視になったり正しい位置になったりする間歇性外斜視と呼ばれるタイプのものです。間歇性外斜視は正位の時は両眼を使っているので視力や両眼視機能の発達を妨げる可能性は低く、弱視になりにくいと言えます。治療は、ずれの量がある程度以上で外見上や視機能の問題がある場合は手術の対象となります。両眼視機能があって、ずれの量が少ない場合で正しい位置に保つ力が弱い場合は訓練を行う場合もあります。また外斜視では一度手術で治療しても数年後に再発し、2回目の手術が必要な場合もあります。

いずれにしろ、斜視のタイプやずれの量、両眼視機能などを十分に検査をした上で治療方針を決定することが大切です。
         
        【外斜視の詳しいお話】
        外斜視の病因・病態・臨床徴候
        外斜視は大きく恒常性と間歇性に分けられるが、大部分(90%)は正位のときと外斜視のときがある間歇性外斜視である。発症の原因として左右の眼の視力の差がある場合や何らかの原因で両眼視機能(物を立体的に見る力など)が獲得されなかった揚合などがあります。2〜3歳以降に発見されやすく、注意力が散漫になったり(落ち着きがない)、疲れたり、眠くなったり、起床直後、体調が悪いときに外斜視がでる。戸外での片眼閉じ、まぶしがる、眼精疲労、時に複視の訴えもあります。見た目は下記のようになります。
       
        原因としては
        1) 眼筋の解剖学的異常眼筋の肥厚や繊維化など筋肉そのものの異常。
2) 眼筋の付着異常。
3) 眼筋の神経支配のアンバランス
などがあげられます。
        治療方針決定のための検査としては
        1) 斜視角の測定
2) 視力測定、屈折検査と矯正
3) 前眼部、中間透光体、眼底検査などにより器質的疾患除外
4) 眼球運動検査
5) 両眼視機能検査、網膜対応検査
経過により手術を行う。
        手術適応
        1) 特に遠見・近見にて20プリズム以上外斜視が認められた場合。
2) 眼精疲労や複視など自覚する場合。
3) 斜視を引き出す検査(PAT)を施行し、眼位のずれが増悪する場合
は手術の適応としている。
        手術時期
        1) 小児はなるべく小学校入学前から小学校低学年に行うが、どうしても無理な場合はそれ以降でも行う。
2) 成人は希望があれば手術を施行する。
        手術療法について
        1) 基礎型・開散過多型に対して片眼前後転術を施行する。
2) 輻湊不全型には片眼内直筋短縮術を施行する。
        手術説明について
        1) 麻酔について
          a) 全身麻酔(小児)
b) 局所麻酔(成人)
        2) 手術方法について
          手術眼はよく外を向くほうをすることが多い。まず外側の結膜を台形に切開 し、外直筋を露出する。筋の両端に糸を掛けて起始部で切断。糸は溶ける 糸(7−0バイクリル)を使用する。その後後方に縫い付ける。これで外直筋 を緩める手術が終了する。次に内側の結膜を台形に切開し、内直筋を露出 する。内直筋の後方両端に糸を掛け切断する。縫合部より前方の筋を切除 する。その後後方の筋を元の付着部に縫合する。結膜縫合した後、局所麻 酔をテノン嚢下に注入し手術終了。手術時間は1時間 麻酔に20〜30分 合計1時間〜1時間20分。手術の最終決定は当日朝の状態で麻酔科の 医師が決定する。
        3)
          術後は2〜3日は眼脂や流涙があるため、消毒が必要。3日後よりガーゼを はずす。安静はとくにはないが、プールは10日目より可能。プールから出 たとき充血するが経過観察でよい。体育は休ませる。風呂は可能。洗髪上 向きで可能・洗顔も目をつぶって可能。もし石鹸など入った場合は水で洗眼 すればよい。洗髪は金曜日より可能。
術後1週間で眼瞼腫脹がとれる。術後2週間で充血が軽快する。(大人は少し残ります)
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      緑内障外来
       
      担当医
        小嶌祥太(月、水)、河本良輔(木、金) 根元栄美佳(火) 植木麻理(火)
       
      専門外来の概要
        先代の東名誉教授以来多くの緑内障診療実績があります。薬物治療を中心に、必要な症例にはレーザーや手術治療も積極的に行っております。同時に開業医の先生との病診連携にも力を入れています。
近年、我が国における正常眼圧緑内障の頻度が非常に高いことが明らかになりました。当外来では正常眼圧緑内障に対する治療法の向上に向けて努力を重ねております。その一環として眼血流測定のための新しい機器(レーザースペックル眼循環解析機)を全国に先駆けて導入し、緑内障の病態や進展と視神経乳頭血流の関係について解析を進め、併せて治療法の開発に応用しつつあります。一方で、血管新生緑内障などの難治性緑内障を含む緑内障全般に対する手術治療、レーザー治療についても多くの実績を重ねつつあります。
       
      対象疾患の説明
         
        緑内障とは
        緑内障は俗に“あおぞこひ”と呼ばれ、従来は眼圧が高くなって視神経が障害され、視野が狭くなる病気と考えられてきました。しかし、最近は眼圧が一般的な正常範囲(上限が21mmHg)であっても眼圧が高い場合と同様な視神経や視野の障害を起こすことが少なくないばかりか、眼圧が正常である緑内障(正常眼圧緑内障)が全緑内障の約6割ともっとも頻度が高いことがわかってきました。なお、我が国の40歳以上の方の中で、緑内障の有病率は5.8%とほぼ17人にひとりという高頻度であることが最近わかりました。
角膜変性症は遺伝性の疾患で角膜が濁るために見えづらくなる病気です。中年以降 発症してきますが、近年よい治療法ができました。
緑内障にはいくつかのタイプがありますが、一般に、慢性に経過するタイプ(慢性緑内障)と急性に症状の出るタイプ(急性緑内障)に大別されます。慢性緑内障ではある程度進行するまで自覚症状のないことが多く、検診や人間ドックなどの検査で初めて視野狭窄や眼圧上昇が見つかる場合も少なくありません。しかし、放置すると視野狭窄は少しずつ進み、最後には中心の視野がなくなってしまう場合もあります。慢性緑内障にもいくつか種類があり、他の病気や薬(ステロイド剤など)によって起こるもの(続発性)と他の原因なしに起こるもの(原発性)があります。また、急性緑内障では、緑内障発作といって、ひどい眼の痛み、かすみ、強い充血、頭痛、むかつきが起こります。急性緑内障は一刻も早い処置が必要で、放っておくと数日で失明してしまう場合も少なくありません。
        緑内障の治療
        続発性(他の病気や薬によって起こってくるもの)の場合は、その病気に対する治療や薬をやめることが一番の治療になります。
原発性(他の原因なしに起こっているもの)の場合は、基本的には眼圧を下げる治療が必要です。たとえ正常眼圧であっても、より低く眼圧を下げることによって病気の進行が抑えられることがわかっています。眼圧を下げる方法として、慢性緑内障では普通はまず目薬による治療を行いますが、急性緑内障では原則として最初からレーザー治療または手術治療が必要となります。慢性緑内障でも薬で十分眼圧が下がらない場合には手術治療が必要になります。急性緑内障の場合は眼圧を下げることによって視力が回復する場合もありますが、受診が遅れたりして治療の時期が遅いと回復しない場合もあります。一方、慢性緑内障では、長年かかって起こった視神経や視野の障害は眼圧を下げても回復しない場合がほとんどですが、治療によって病気の進行を抑えることは可能です。慢性緑内障の手術は眼圧を下げるために房水(目の中を循環する水分)を目の外に出すためのバイパスを作るものが主ですが、この手術で作ったバイパスはだんだん癒着していく傾向があります。最近では癒着防止のための薬を手術中に使用することが多いですが、それでも中には癒着が進んで眼圧が再び上昇し、再手術が必要となる場合があります。
さて、このように眼圧を下げる処置を十分行っても病気の進行が止まらない方が中にはおられ、そのような方に対しては、眼圧下降以外の治療として、血流改善治療や視神経保護治療を行います。具体的には目薬や飲み薬を使用していただくことになります。ただ、これらの治療の効果は短期間では判定できないので、定期的な検査や診察を受けながら、気長に治療を続けることが大切です。
       
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      黄斑外来
       
      担当医
        池田恒彦(月,水),
喜田照代(火,木),
佐藤孝樹(月,金),
福本雅格(月,火),
大須賀 翔(水)
       
        黄斑外来は、網膜の中でも視力を出す中心部分である黄斑部の疾患を中心に専門的に治療および研究を行っている専門外来です。当院では、走査型レーザー検眼鏡(SLO)や光干渉断層計(OCT)、網膜血管造影を利用して、網膜および脈絡膜の血流動態や黄斑浮腫の状態を精査し、黄斑疾患に対して診断や治療方針を決定しております。特に加齢黄斑変性の診断および治療に力を注いでおります。治療としましては、抗VEGF抗体硝子体内注射(ルセンティス、マクジェン)をはじめ、光線力学的療法(PDT)、網膜光凝固治療、硝子体手術なども行っております。また、近視性血管新生黄斑症などの加齢黄斑変性以外の血管新生や、糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫などに対しては、当院の倫理委員会の承認を得て、適応外治療ではありますがアバスチンの硝子体内投与による治療も行っております。

一方、レーザースペックルフローグラフィー(LSFG)という眼底の血流状態を測定できる最新の機械を全国に先駆けて導入しております。これを用いることにより、従来は造影剤などを用いなければ測定できなかった眼底血流の変化を造影剤などなしで連続的にモニターでき、病状の把握や薬物・手術治療の効果判定に役立てています。対象疾患は緑内障、網膜疾患、視神経疾患など眼循環の変化が関係しているとされている全ての眼疾患です。

また、OCTについては、Enhanced depth imaging optical coherence tomography(EDI-OCT)が検査可能な機器を導入しており、黄斑周囲の脈絡膜構造の変化についての研究なども行っております。
       
       
       
       
        PDT治療の流れ:検査から実施まで
       
       
       
       
       
       
       
       
       
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      角膜外来
       
      担当医
        月曜日: 田尻健介
水曜日: 田尻健介
木曜日: 吉川大和
       
      角膜外来の概要
        角膜(かくまく)外来は黒目の表面である角膜と、白目の表面である結膜(けつまく)をみる専門の外来です。“目は口ほどにものをいう”といわれますが、そのためにも綺麗な角膜であることが大事です。角膜外来ではグループとして8名、大学内の常勤医3名が日常の診療と救急疾患に対応しています。最近多いドライアイも涙液油層観察装置を診療に取り入れ、個々の例に即した治療を行っています。膠原病などの内科疾患に伴うドライアイは総合病院の特性を生かし、膠原病内科と連絡を取り合って治療を行っています。ドライアイに関する臨床研究は海外の学会でも発表しています。角膜移植手術や先端医療である羊膜移植に関しても倫理委員会の承諾のもとに行っています。結膜炎などの細菌検出に関して阪大微生物研究会と菌検出および抗菌点眼薬に関する共同研究を行っており、種々の講演会や学会などでその成果を発表しています。
       
      対象疾患
         
        角膜、結膜疾患
        角膜疾患で最も多いのは乾き目(かわきめ)とよばれるドライアイです。涙が少なくて乾く場合と、部屋の乾燥やパソコンの画面を見続けたりコンタクトの装用などで涙が蒸発しやすい乾き目があります。
目を突いたりコンタクトレンズで目に傷が入り、そこにバイ菌(細菌)やウイルス 、カビがつき角膜に病気が生じることを角膜炎、さらにひどい状態を角膜潰瘍といい ます。ヘルペスウイルスによる角膜炎は有名です。角膜潰瘍に代表される前眼部眼感染症疾患は初期診断と速やかな治療が必要です。
角膜変性症は遺伝性の疾患で角膜が濁るために見えづらくなる病気です。中年以降発症してきますが、近年よい治療法ができました。
角膜の型は前に弯曲しているお椀型をしていますが、その形状がくずれて円錐状になる病気を円錐角膜といい強度の乱視が生じます。円錐角膜の診断には角膜を等高線のように見立てて評価する角膜形状解析検査を行うことによって今まで見逃されていた乱視も検出可能となっています。
       
<円錐角膜の角膜形状解析>
        角膜を透明にしているのは角膜の最も内側にある内皮細胞という組織です。目の治療を受けられた後で傷んで生じてくることが多く、水膨れのようになるため水疱性角膜症とよばれ、かすんではっきり見えなくなってしまった状態のことをいいます。
       
<角膜内皮細胞解析>
        その他、はやり目(流行性結膜炎)やアレルギー性結膜炎、アトピー性結膜炎などによって充血などが続くことがあります。
        角膜、結膜の治療
        ドライアイにはヒアルロン酸の点眼や人工涙液の点眼を行いますが、無効例には涙の出口(涙点)を害のない詰め物で留めて涙が目にいきわたりやすくする涙点プラグをおこないます。切ったりするわけではなくはめ込むだけですので痛くなく外来でできます。
バイ菌(細菌)やカビによる角膜炎や角膜潰瘍は放置するとほとんど見えなくなることもありますので原因となっている菌などに対して有効な薬剤投与が必要になります。 角膜変性症は角膜薬剤で治療する方法と角膜移植の 二つの方法がありますが、どちらの治療も可能ですので適応を考えて選択させていただきます。
円錐角膜はまず専用の治療用コンタクトを試みてもらいます。
水疱性角膜症、角膜白斑では必要なら角膜移植を行います。当院では従来からの全層角膜移植以外にも、角膜混濁の深さに応じて表層角膜移植、深層角膜移植といった従来よりも少ない侵襲で必要な角膜の部位のみを移植する術式を症例に応じて行っています。角膜内皮細胞の減少に伴う水疱性角膜症については、角膜内皮移植手術(DSAEK)が良好な成績を収めており、よりよい視力が出るように努めています。手術に必要なドナー角膜はアメリカのシアトルアイバンクと提携しており、約1ヶ月お待ちいただくだけで手術可能です。もちろん、十分な検査を行い安全と確約された角膜だけを使用しています。
       
       <全層角膜移植術前(角膜白斑)>
       
          <全層角膜移植術後>
       
   <角膜内皮移植手術前(水疱性角膜症)>
       
         <角膜内皮移植手術後>
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      コンタクトレンズ外来
       
      外来担当医
        木曜日:宮本麻起子
       
        近視・遠視・乱視や手術後の無水晶体眼へのコンタクトレンズ処方、角膜白斑・無虹彩眼への虹彩付きコンタクトレンズ処方等を行っています。木曜日は円錐角膜の専門的な処方や相談、ハードコンタクトレンズの調整も行っています。
             
        コンタクトレンズは医療用具であるとの考えをもとに、それぞれの患者様に対してのコンタクトレンズの処方やトラブルの対処はもちろんのこと、レンズの手入れや定期検査の大切さ等を徹底して指導しています。色々なトラブルを抱えて受診される方が多いため診察に時間がかかりますが、できるだけ丁寧な診察と指導を心がけています。
       
       
ものが見えるしくみについてお話しますと、眼に入ってきた光は角膜と水晶体を通り屈折して、網膜に像を結びます(眼球断面図)。屈折の程度は、眼軸長(眼球の長さ)や角膜・水晶体の形によって決定されます。これらに異常があると網膜上にピントが合わなくなりはっきりとは見えません。ピントを合わせるために何らかの手助け(視力矯正)が必要となります。視力矯正が必要なものには近視、遠視、乱視等があります。
             
        近視:網膜より前方にピントが合う状態。眼軸長が長いために生じる軸性近視と、角膜・水晶体の屈折力が強すぎるために生じる屈折性近視があります。

遠視:網膜より後方にピントが合う状態。眼軸長が短いために生じる軸性遠視と、角膜・水晶体の屈折力が弱すぎるために生じる屈折性遠視があります。

乱視:角膜表面の曲がり具合は、一般的には縦方向と横方向はほぼ同じですが、それが異なるため網膜にはっきりとピントを合わせることができない状態。乱視のうち、角膜の中央より少し下方の部分が前方へ突出してくる病気を円錐角膜と言います。思春期に発病し、徐々に突出が強くなり視力低下で発見されることが多いのですが、当院では角膜形状解析装置を使って早期診断にも努めています。円錐角膜で失明することは無く、30歳台になると進行は停止することが多いと言われています。
       
        次に治療についてお話します。
       
        近視・遠視・乱視のいずれも眼鏡やコンタクトレンズで矯正を行います。眼鏡とコンタクトレンズの特徴を比較すると表1のようになります。コンタクトレンズ作成希望で受診された場合でも眼鏡をお持ちで無い方には、眼に対して最も安全である眼鏡の作成を、まず指導しています。
       
        コンタクトレンズにはハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあり(写真)、それぞれの特徴を比較すると表2のようになります。最近よく使用されている使い捨てコンタクトレンズは、ソフトコンタクトレンズになります。これらの特徴と患者様の眼の状態・生活環境等を考慮して選んでいきます。残念ながら、希望されるコンタクトレンズが合わない場合や、コンタクトレンズ自体が合わない場合もあります。
       
        円錐角膜は、軽症の時は眼鏡やソフトコンタクトレンズでも良好な視力が得られますが、進行するとハードコンタクトレンズでなければ視力が得られなくなります。適正なハードコンタクトレンズを装用することによって進行を抑えることができるとも考えられています。ただし角膜の突出が強くなりコンタクトレンズの装用ができない、あるいは装用しても視力が出ない状態になった場合は角膜移植手術を行ったりします。
       
        表1:眼鏡とコンタクトレンズの比較
  眼鏡 コンタクトレンズ
取り扱い 簡単 やや難しい
装用時間の制限 なし あり
装用練習 不要 必要
スポーツ 不便 便利
視野 狭い 広い
見え具合 倍率・距離感が変化する 眼鏡ほど変化しない
合併症の危険性 なし あり
紛失・破損 少ない 多い
寿命 長い 短い
定期検診 1〜数年ごと 1〜3ヶ月ごと
費用 安い 高い
       
        表2:ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの比較
  ハードコンタクトレンズ ソフトコンタクトレンズ
装用感 少し悪い 良い
慣れるまでの時間 長い 短い
スポーツ時の装用 激しいスポーツには不適 適する
乱視の矯正効果 高い 低い
角膜障害 軽度の障害でも異物感が強いため、気付きやすい 異物感が少ないため障害の発生に気付きにくく、悪化してからしか気付かない場合がある
お手入れ方法 簡単 煩雑
合併症の危険性 なし あり
変形・破損・汚染 しにくい しやすい
寿命 長い 短い
維持費 安い 高い
       
       
ハードコンタクトレンズ(左)、ソフトコンタクトレンズ(右)
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      白内障外来
       
      担当医
        すべての外来担当医
       
      概要
        現在大阪医科大学眼科では年間約2000件の手術が行われており、その中で白内障手術は約1000件です。外来を担当しているスタッフはそれぞれに専門分野を持っていますが、白内障治療に関しては基本的にすべてのスタッフが対応しています。
緑内障や網膜疾患、角膜疾患に伴う白内障に対してもそれぞれ専門分野のスタッフが同時手術を行うなどの対応をしています。
手術は「日帰り」と「短期入院(原則2泊3日)」があり、患者さんの病状や希望により選択していただくことができます。
       
      白内障とその症状
        眼の中には凸レンズと同じ形をした水晶体という部分があり、網膜にピントを合わせる役目をしています。何らかの原因で水晶体がにごってしまった病気のことを白内障といいます。主な症状は視力低下(かすみ目)とまぶしさです。初めは小さいものが見にくいだけですが、進行するとすりガラスを通してものを見るような感じになり、大きな文字や人の顔まで見えにくくなります。部屋の中から晴れた屋外にでたとき、まぶしく感じて見えにくいという症状で気がつくこともあります。多くの場合両眼に発症しますが、左右の差がかなりある場合もあります。
       
左:正常な眼
水晶体を通って、
網膜にピントが合う
右:白内障の眼
水晶体が濁っているので、
光がさえぎられて見えにくくなる
       
      白内障の原因と治療
        一番の原因は加齢(年を取ること)です。60歳〜70歳ぐらいになれば、程度の差はあれ白内障が生じるといわれており、80歳以上ではほぼ100%の方に生じています。早い方なら40歳代から始まることもあります。外傷(眼の打撲、刺し傷)や病気(網膜剥離、アトピー、糖尿病など)、薬の副作用(ステロイド)、放射線によって起こることもあります。水晶体内にあるタンパク質などの物質に変化が起こって生じると考えられています。
点眼薬は、この変化を防ぐのに有効だといわれていますが、一度濁った水晶体を透明にはできません。また、個人差はありますが加齢によって少しずつ進行していきます。現時点で視力を回復するために有効な治療は手術しかありません。
       
      手術の時期
        手術は「その人にとって見にくくなってきたとき」が、いい時期であるといわれています。一概に視力の数字だけでは決められませんが、自動車の運転をされる方なら0.7ぐらい、読書や手芸をされる方なら0.4〜0.5以下になればそろそろ手術時期だと考えればよいでしょう。めったにないことですが、「白内障が他の病気を引き起こしそうになったとき」には、こちらからお勧めすることもあります。
       
      手術について
        全国的に日帰り手術を行う施設が増えており当院でも行っていますが、全身疾患をお持ちの方、他の眼疾患をお持ちの方、かなりご高齢の方は入院手術の方が安全な場合が多々あります。安心して手術を受けていただき、不安なくお帰りいただけるよう、一人ひとりに合った日程で手術を行いますので主治医とよくご相談ください。
手術はほとんどの場合局所麻酔で行います。消毒のあと、当院では点眼麻酔(目薬による麻酔)とテノン嚢下麻酔(注射による麻酔)を行います。手術ではほとんど痛みを感じることはありません。
最も広く行われているのは超音波水晶体乳化吸引法です。角膜と強膜(「くろめ」と「しろめ」)の境目を2.5〜3mmほど切開し、水晶体を包んでいるカプセルに丸い穴を開けて、核(中身のにごった部分)などを超音波で砕いて吸い取ります。手術後には水晶体の代わりにレンズ(メガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズ)による補正が必要になりますが、最近ではほとんどの場合、眼内レンズが使われています。最近は折り畳み式の眼内レンズが一般的で、2.5〜3mmの切開創を拡大することなく、その部分から眼内レンズを挿入できますので、術後早期の社会復帰が期待できます。
白内障手術は、一般には大きな合併症が少なく、安全な部類の手術といえます。正味の手術時間は約20分ぐらいです。しかし、眼の状態(散瞳しにくい、核が硬い、水晶体のカプセルが弱い、など)によっては、時間がかかることもあります。少ないとはいうものの合併症が全くないわけでもありません。白内障が進みすぎて水晶体の核が硬くなってしまっている場合には、切開を広めにして核ごと取り出す方法(嚢外法)に切り替えることもありますし、初めから嚢外法で行うこともあります。嚢外法や嚢内法の場合は、時間が少し余分にかかります。
嚢内法 嚢外法 超音波乳化吸引法
人工レンズ
人工レンズが入った状態
いろいろな手術方法
       
      トーリック眼内レンズと多焦点眼内レンズ
        最近では乱視を矯正するトーリック眼内レンズや、遠くも近くも両方にピントが合いやすい多焦点眼内レンズなどが開発され、当科でも扱っています。ただし、多焦点眼内レンズはかえって見え方のコントラストが低下するなどの問題点もありますので、適応は慎重に判断する必要があります。詳細については、主治医とよくご相談ください。
       
      おわりに
        病気が白内障だけであれば、手術によって視力回復が期待できます。ただ、他に病気(例えば角膜混濁や網膜変性、緑内障などの病気)がある場合には、それによって低下している分の視力回復までは期待できません。個人個人で状況が異なりますので、外来受診時や手術の説明時に主治医の説明をよくお聞きください。
       
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      眼形成・眼窩・涙道
       
      担当医
        三村真士(水、金)
        日本眼科学会専門医、博士(医学)
アメリカ眼科学会 国際会員
日本眼形成再建外科学会 会員
アジア太平洋眼形成再建外科学会 評議員
日本涙液・涙道学会 理事
藤田恭史(月,金)
佐藤陽平(水)
       
      専門外来の概要
        眼形成再建外科・涙道は、眼球が正常に働けるようにサポートをしている眼付属器(涙道、眼瞼、眼窩)を治療する分野です。従って、眼球の保護および機能維持を最重視して治療を行いますが、同時に整容的(見た目)な結果も得られるよう最大限の努力を行います。
       
      ※当院では保険診療のみを対象としますので、下記の治療内容に関しては公的医療保険が適用されます。
       
      扱う症状と疾患
        【視野狭窄(まぶたが下がる)】
        概要:
        上まぶたが視界を妨げてしまっています。まぶたを挙げている筋肉が働きにくいためにまぶた全体が下がってしまう場合(眼瞼下垂症)と、まぶたの皮膚がたるんで皮膚がかぶさっている場合(眼瞼皮膚弛緩症)があります。ほとんどが加齢性のものですが、眼瞼痙攣や全身の疾患(重症筋無力症、顔面神経麻痺など)、先天性(生まれつき)、外傷(手術や怪我など)が原因となる場合もあります。
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_kasui.jsp
        治療:
        眼瞼手術
眼瞼挙筋短縮術(日帰り手術)
上眼瞼形成術、眉毛下皮膚切除術(日帰り手術)
前頭筋つり上げ術(日帰り手術 [小児の場合は全身麻酔、2−3泊入院])
顔面神経性静的再建術(日帰り手術)
ボトックス治療
        手術リスク(危険性):
皮膚の瘢痕(傷跡)、左右差、再発
       
眼瞼下垂症
        【眼異物感(眼がゴロゴロする)】
        概要:
        眼がゴロゴロする原因としては、異物(ごみや結膜結石など)、結膜弛緩(結膜が伸びてたるんでしまう)、睫毛異常(眼瞼内反症、睫毛内反、睫毛乱生)、眼瞼炎(まぶた、特にマイボーム腺の炎症)、瞬目摩擦亢進(ドライアイやまぶたの形状変化などから、眼とまぶたが擦れやすくなる)などが一般的です。
        治療:
        異物除去
薬物(点眼、内服)治療
涙点プラグ挿入術
結膜手術
結膜嚢形成術(日帰り手術)
眼瞼手術
眼瞼内反症手術(日帰り手術)
内眥形成術(日帰り手術)
瘢痕拘縮形成術(日帰り手術)
        手術リスク(危険性):
皮膚の瘢痕(傷跡)、左右差、再発
       
下眼瞼内反症
        【流涙(涙があふれる)】
        概要:
        泣いていないのに涙があふれてきます。全体の約2/3は涙道という涙の排泄路の閉塞が原因です。その他、まぶたや眼の表面の異常(眼瞼下垂、眼瞼内反症、結膜弛緩症、ドライアイ、異物 など)が関わっています。
http://lacrimal-tear.jp/
        治療:
        涙道手術
涙道内視鏡下涙管チューブ挿入術(日帰り手術)
涙嚢鼻腔吻合術(入院手術2〜3泊)
眼瞼手術
眼瞼挙筋短縮術(日帰り手術)
眼瞼内反症手術(日帰り手術)
眼瞼外反症手術(日帰り手術)

結膜手術
結膜嚢形成術(日帰り手術)
        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発
       
涙道閉塞症
        【腫瘍(できもの)】
        概要:
        まぶたや眼のまわりの組織に腫瘍(できもの)ができる場合があります。ほくろなどの良性の腫瘍から、悪性の腫瘍(癌)までさまざまな種類があります。可能であれば手術ですべて摘出しますが、摘出しきれないもしくは手術できない場合は、できるだけ切除してから放射線治療や抗がん剤治療などを行うことがあります。また、摘出のために欠損した部分は、周りの組織を寄せて合わせたり、他から採取して補填(移植)したりします。
        治療:(できている場所や性質により、入院/日帰り、手術時間はさまざま)
        眼瞼・結膜手術
霰粒腫摘出術
皮膚皮下腫瘍切除術
皮膚悪性腫瘍切除術
結膜腫瘍摘出術
眼瞼結膜(悪性)腫瘍切除術
眼窩手術
眼窩腫瘍摘出術 (表在性、深在性)
眼窩悪性腫瘍手術
眼窩内容除去術
眼球摘出術
皮弁作成術・植皮術
        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発、視機能(視力、眼球運動など)低下
       
種々の眼付属器腫瘍
        【眼球突出(眼が前に押し出される)】
        概要:
        眼球が後ろから押されて前に出されてしまいます。そのため顔貌が変化したり、最悪の場合失明に至ったりします。原因は、甲状腺眼症(眼を動かす筋肉や後ろにある脂肪の増大)、眼窩腫瘍(眼の周りにできる腫瘍)、眼窩炎症性疾患などがあります。
        治療:
        薬物治療(リスクのある場合は入院)
眼窩手術(入院3〜7泊)
眼窩減圧術
眼窩腫瘍摘出術(表在性、深在性)
眼窩悪性腫瘍手術
        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発、視機能(視力、眼球運動など)低下
       
甲状腺眼症による眼球突出
        【兎眼(まぶたが閉まらない)】
        概要:
        まぶたの形が変化したり、神経麻痺、眼球突出(前述)のため、まぶたが閉まらなくなったりします。結果、眼球(特に角膜)が障害を受けて痛くなり、最悪の場合失明します。
        治療:
        眼瞼手術
兎眼矯正術(日帰り手術)
眼瞼外反症手術(日帰り手術)
瘢痕拘縮形成手術(日帰り手術)
顔面神経静的再建術 (日帰り手術)
        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発
       
瘢痕性眼瞼外反症
        【外傷(けが)】
        概要:
        目の周りを怪我することで、まぶたや涙道(前述)が切れたり、眼窩壁骨折(目の周りの骨が折れる)を伴ったりします。
        治療:
        眼瞼手術
創傷処理、臉版縫合術(日帰り手術)

涙道手術
涙小管形成手術+涙管チューブ挿入術(日帰り手術)

眼窩手術
眼窩骨折整復術(入院手術3〜7泊)

        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発、視機能(視力、眼球運動など)低下
       
        【両眼性複視(両目で見た時に像が2つにみえる)】
        概要:
        両目の動きのバランスが崩れてしまう結果、像がズレて見えます。斜視(視線のズレ)などの機能的(動き)問題から、眼窩腫瘍や眼窩骨折などの器質的(組織の障害)問題まで様々な原因があります。
        治療:(日帰り/入院、手術時間は程度によりさまざま)
        斜視手術 (神経眼科グループによる治療)
眼窩手術
眼窩減圧術
眼窩腫瘍摘出術(表在性、深在性)
眼窩悪性腫瘍手術
眼窩骨折整復術
        手術リスク(危険性):
瘢痕(傷跡)、左右差、再発、視機能(視力、眼球運動など)低下
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      ぶどう膜外来
       
      担当医
        火曜:小林崇俊
木曜:小林崇俊、 高井七重、岡本貴子、多田玲(第2週)
       
        ぶどう膜炎とは
        虹彩・毛様体・脈絡膜はまとめてぶどう膜といわれます。眼の炎症の中でも特にぶどう膜に炎症の主座がある場合、ぶどう膜炎と呼んでいます(下図)。原因不明のものが多く、全体の30〜40%を占めます。またぶどう膜炎は身体の異常と関係が深い場合もあり、定期的に必要な全身の検査をします。
        ぶどう膜炎の主な自覚症状
        眼のかすみ・視力低下-炎症のため眼の中に濁りが起こったり、網膜や神経に変化がある時の症状です。
飛蚊症-炎症のために眼の中に濁りが起こった時の症状です。
白目の充血-虹彩や毛様体の炎症の強いときにみられます。
眼の痛みー虹彩や毛様体の炎症が強い時や炎症で眼圧が上がったときに起こります。
        ぶどう膜炎の合併症
        続発緑内障や併発白内障、炎症が持続すると黄斑部の浮腫や変性など様々な合併症が起こります。合併症も適切に治療する必要があり、レーザーや手術療法がとられることもあります。
        ぶどう膜炎の治療
        ぶどう膜炎は原因不明のもの、疾患によっては治療が非常に困難なもの、再発を繰り返すものがあります。大切なのは自己判断で治療を中止したりしないことです。そのときの状態にあわせて気長に治療していくことが寛容です。点眼薬では炎症を抑えるステロイド、非ステロイド薬、感染を予防する抗菌薬、瞳孔を開いて合併症を防ぐ散瞳薬、眼圧が上昇した場合に使用する眼圧下降薬などがあります。眼注射は点眼麻酔後ステロイド薬を眼の周囲に注入します。全身への影響は内服より少なく、疾患によっては何度か繰り返し施行します。内服薬はステロイド薬を使用することが多いですが、使用量や使用期間は患者さんによって違います。ステロイド薬は副作用も多いですが、現在のところ最も消炎効果が高く有効です。他に免疫抑制剤なども使用する場合もあります。また疾患によっては手術が有効であり、適応のある患者さんには施行しています。
       
        ぶどう膜炎は珍しい病気ではありませんが、原因不明のものも多く全身的な病気も伴っていることが あります。初期の適切な診断と治療が非常に大切です。
       
       
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      ロービジョン外来
       
      成人: 月曜日午後 (担当医 戸成匡宏)
        小児: 第2火曜日午後
       
      視覚に障害のある患者様に対してロービジョン外来を設け、患者様の生活の質(Q・O・L)を高めるためにロービジョンケアを行っています。
     
       
      ロービジョン外来
       
       





 

  <担当医による面談>
本人および家族の方に同席していただき、現在の生活状況や困られていることなどをできるだけ詳しくお聞きし、少しでも患者様のQ・O・Lを高めるよう、また視覚の障害による身体障害者手帳が取得できるか、あるいは等級を変更できるかなども相談させていただきます。

<視覚的補助具の選定>
「新聞が読みたい」「手紙が書きたい」「駅の時刻表が見たい」「看板の表示が見たい」などの希望に対し、眼鏡の調整、拡大鏡や単眼鏡などの視覚的補助具の選定、また視覚に障害のある多くの患者様がうったえられる‘まぶしさ’を軽減させる遮光眼鏡などの処方も行っております。

<日常生活用具や便利グッズ>
視覚障害者のQ・O・Lを高める日常生活用具や拡大読書器、白杖、音声時計、パソコン(拡大・音声)、それ以外にも調理をしたり、読み書きをしたり、さまざまな日々の暮らしに役立つ便利グッズが数多くあります。それらを紹介しています。

<シミュレーション(擬似体験)>
ロービジョン外来では、家族や場合によっては職場の方に同席していただき、障害に対する理解を深めるために、アイマスクや視野狭窄の眼鏡を装用して擬似体験をしております。

<福祉サービス>
視覚障害者が受けることのできる福祉サービス(障害年金や介護保険など)や生活全般の様々な内容について、本学医療相談部ケースワーカーとともに相談に応じております。

<日本ライトハウスの専門指導員による面談>
通常のロービジョンケアの他に、本人が希望されたり、担当医が必要性を認めたとき、視覚障害総合施設である日本ライトハウスの専門指導員が面談し、患者様が抱えておられるさまざまな問題に対して相談を行っています。また、ライトハウスに入所して生活訓練を受けることを希望されれば、見学をすることもできます。
       
      療育相談
         
        小児に対するロービジョンケア
        視覚に障害のあるお子さんは、見えにくいことにより勉強や運動に支障がおこるので、保護者はそのお子さんに対してどのような配慮をすればよいのか悩みを抱いておられます。
当院では、月に一度(毎月 第2火曜日)予約制で、大阪府立大阪北視覚支援学校教諭と視能訓練士が就学前の小児を中心に視的認知力の検査や視的学習のアドバイス、および就学相談を行っています。本人と家族だけでなく、幼稚園・保育園・学校の先生にも同席していただいて個々にあった視的環境を整えるため相談を行っています。
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  視能訓練士が行っている検査
       
        大阪医大眼科では8人の視能訓練士が患者様の検査を担当しています。主な検査としては以下のようなものがあります。
       
      小児の屈折検査
       
顎台に顔を置くことが苦手な乳幼児や障害のある小児などには離れた距離から両眼同時に屈折検査ができるフォトレフラクター(PR2000)は有用です。
       
      ゴールドマン視野検査
       
緑内障・視神経疾患、網膜疾患をはじめ脳内疾患の診断にも役立つ検査です。
       
      眼底写真撮影
       
眼科の検査の中では重要な検査で、特に眼底疾患には欠かせない検査です。
       
      斜視検査
       
斜視検査の基本はカバーテストです。視線のズレの有無やその程度を調べます。
特に器械がなくても、遮蔽板と固視標があれば正確な検査が可能です。
       
      両眼視機能検査
       
近見の両眼視検査でチトマスステレオテストを用いて行っているところです。
近年、3D立体映像が注目されてきていますので、眼科にて本人の両眼視の能力を調べることは今後ますます、重要となってきます。
       
      視力検査
       
絵視標を用いた視力検査はランドルト環視力の測定できない幼児や軽度発達障害を伴う小児にといって重要で、どの程度の視力があるのか、大まかにでも把握することは大切と思います。
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