ご挨拶
膠原病・アレルギー

 当グループは、小児の膠原病・リウマチ性疾患とアレルギー性疾患を専門としています。現在ある班体制になってから20年以上が経過しました。それぞれの分野の専門医が診療に従事し、各学会から専門施設として認定をうけています。リウマチ、アレルギー専門医を目指して臨床・研究を行いたい若手医師の教育をサポートします。

臨床テーマ、臨床実績
  1. 小児リウマチ・膠原病:日本リウマチ学会 認定教育施設
     小児リウマチ性疾患は、最も多い「若年性特発性関節炎」でも小児人口1万人当たり1名と稀な疾患であり、小児リウマチ専門医や専門施設の数は決して多くありません。近年では免疫学の進歩とともに「炎症の制御」を目的とした治療が発展し、from care to cureの時代に入ってきました。小児リウマチを取り巻く環境が大きく変わる中、疾患のみならず成長・家族との繋がりまで視野に入れた医療体制を考慮する必要があり、より綿密な専門性が求められています。
     当科では小児リウマチの教育サイトとして、生物学的製剤等の使用に熟練した小児リウマチ専門医が関西各地から来られる患児の診療に従事しています。リウマチ性疾患は全身疾患であり、充分な鑑別診断と包括的な管理が必要です。そのためには他分野の専門家との連携が重要ですが、全ての専門分野が一か所にそろった本邦唯一の小児科であること、膠原病内科との定例会があること、整形外科医と共に画像検査を行っていること、リウマチ専門のリハビリテーション医がいること、リウマチ性疾患と関わりの深い眼科疾患(ぶどう膜炎や緑内障など)のエキスパートがそろう眼科と常に連携をとって診療をおこなっていることなど、本邦でもまれにみる恵まれた環境にあることが特徴です。慢性疾患であること、思春期に多い疾患であること、薬の副作用が外観に出やすいことなどから心に悩みを抱えた子どもたちのサポートは病棟心理士がおこないます。
  2. 小児アレルギー性疾患:日本アレルギー学会・認定教育施設
     気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどを代表とする小児のアレルギー性疾患は、年々増加傾向を示しています。当科では、気管支喘息において詳細な問診に生態検査・生理学的検査を組み合わせて診断・病態評価を行った上で生活環境指導、吸入指導をしています。アトピー性皮膚炎はスキンケアを中心にこまめな指導・評価を行い悪化因子の判断をしています。食物アレルギーについては、血液検査や皮膚テストに加えて除去試験・負荷試験を行い、必要最小限の除去に努め、家族の不安、負担が軽減されるよう診療を行っています。栄養バランスが心配なご家族には、栄養士による栄養相談も随時施行しています。
膠原病・アレルギーグループのメンバー
(1)膠原病・リウマチ性疾患
   

岡本 奈美(おかもと なみ、助教・難病総合センター副センター長兼務)

  • 平成10年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医:医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本リウマチ学会専門医・指導医・評議員、日本アレルギー学会専門医、エピペン処方医、PALSプロバイダー
  • 所属学会:

    日本小児科学会(小児慢性特定疾病委員会委員)
    日本リウマチ学会(委員:生物学的製剤使用ガイドライン策定小委員会、小児リウマチ調査検討小委員会、抗リウマチ薬市販後調査小委員会、男女共同参画委員会)
    日本小児リウマチ学会理事(委員:診断治療・臨床試験委員会委員長など)
    日本脊椎関節炎学会理事
    日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本小児感染症学会

  • 研究テーマ:若年性特発性関節炎の適正治療ガイドライン作成、小児リウマチ性疾患における新規バイオマーカー確立、移行期医療支援、若年性脊椎関節炎の疫学と病態
  • 厚生労働省研究班:

    ●難治性疾患政策研究事業「脊椎関節炎の疫学調査・診断基準作成と診療ガイドライン策定を目指した大規模多施設研究(冨田班)」 分担研究者

    ●難治性疾患政策研究事業「自己免疫疾患に関する調査研究(森班)」 分担研究者

    ●免疫アレルギー疾患政策研究事業「小児期および成人移行期小児リウマチ患者の全国調査データの解析と両者の異同性に基づいた全国的『シームレス』診療ネットワーク構築による標準的治療の均てん化研究(森班)」 研究協力者


杉田 侑子(すぎた ゆうこ、助教)

  • 平成24年大阪大学卒業
  • 資格:日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了
  • 所属学会:日本小児科学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会、
  • 研究テーマ:小児科学一般・小児リウマチ性疾患

進藤 圭介(しんどう けいすけ、大学院生/非常勤医師・市立ひらかた病院出向中)

  • 平成22年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医・所属学会など:エピペン処方医
  • 所属学会:日本小児科学会専門医、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、エピペン処方医
  • 研究テーマ:小児リウマチ性疾患とバイオマーカー・アレルギー性疾患

村田 卓士(むらた たくじ、非常勤講師・むらた小児科院長)

  • 平成元年大阪医科大学卒業
  • 専門医・所属学会など:医学博士、日本小児科学会専門医、日本リウマチ学会専門医・指導医・日本リウマチ学会登録ソノグラファー・評議員、日本アレルギー学会専門医、リウマチ財団登録医、日本小児リウマチ学会、日本小児アレルギー学会、大阪府予防接種専門医師集団、大阪府医師会予防接種センター運営委員会委員、摂津市健康づくり推進協議会・予防接種検討部会委員
  • 研究テーマ:小児リウマチ性疾患、アレルギー性疾患

謝花 幸祐(しゃばな こうすけ、非常勤医師・東和会病院出向中)

  • 平成19年大阪医科大学卒業
  • 専門医・所属学会など:医学博士、日本小児科学会専門医、日本リウマチ学会専門医・登録ソノグラファー、日本アレルギー学会、日本小児リウマチ学会、日本超音波医学会

  • 研究テーマ:小児リウマチ性疾患・小児の関節超音波検査・アレルギー性疾患
(2)アレルギー
 

岡本 奈美(おかもと なみ、助教・難病総合センター副センター長兼務)

  • 平成10年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医:医学博士、日本小児科学会専門医・指導医、日本リウマチ学会専門医・指導医・評議員、日本アレルギー学会専門医、エピペン処方医、PALSプロバイダー
  • 所属学会:
    日本小児科学会(小児慢性特定疾病委員会委員)
    日本リウマチ学会(委員:生物学的製剤使用ガイドライン策定小委員会、小児リウマチ調査検討小委員会、抗リウマチ薬市販後調査小委員会、男女共同参画委員会)
    日本小児リウマチ学会理事(委員:診断治療・臨床試験委員会委員長など)
    日本脊椎関節炎学会理事
    日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本小児感染症学会
  • 研究テーマ:若年性特発性関節炎の適正治療ガイドライン作成、小児リウマチ性疾患における新規バイオマーカー確立、移行期医療支援、若年性脊椎関節炎の疫学と病態
  • 厚生労働省研究班:

    ●難治性疾患政策研究事業「脊椎関節炎の疫学調査・診断基準作成と診療ガイドライン策定を目指した大規模多施設研究(冨田班)」 分担研究者

    ●難治性疾患政策研究事業「自己免疫疾患に関する調査研究(森班)」 分担研究者

    ●免疫アレルギー疾患政策研究事業「小児期および成人移行期小児リウマチ患者の全国調査データの解析と両者の異同性に基づいた全国的『シームレス』診療ネットワーク構築による標準的治療の均てん化研究(森班)」 研究協力者


    大関 ゆか(おおぜき ゆか、助教)

    • 平成20年大阪医科大学卒業
    • 資格・専門医・所属学会など:日本小児科学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、臨床研修指導医、日本小児アレルギー学会、エピペン処方医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了
    • 研究テーマ:アレルギー性疾患

進藤 圭介(しんどう けいすけ、大学院生/非常勤医師・市立ひらかた病院出向中)

  • 平成22年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医・所属学会など:日本小児科学会専門医、日本リウマチ学会、日本小児リウマチ学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、エピペン処方医
  • 研究テーマ:小児リウマチ性疾患とバイオマーカー・アレルギー性疾患

大田 和美(おおた かずみ、臨床教育教授、おおたこども・アレルギークリニック院長)

  • 平成元年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医・所属学会など:医学博士、エピペン処方医、日本小児科学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会
  • 研究テーマ:免疫・アレルギー(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、全身型金属アレルギー、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、舌下免疫療法を含む)

八上 隆行(やかみ たかゆき、非常勤医師、恵仁会田中病院出向中)

  • 平成10年大阪医科大学卒業
  • 資格・専門医・所属学会など:日本小児科学会(専門医)、日本アレルギー学会(専門医)、日本小児アレルギー学会、日本外来小児科学会、エピペン処方医、シダトレン処方医
  • 研究テーマ:食物アレルギーの評価・管理

中村 道子(なかむら みちこ、高槻赤十字病院出向中)

  • 平成20年川崎医科大学卒業
  • 資格・専門医・所属学会など:臨床研修指導医、日本小児科学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、エピペン処方医、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了

児玉(武田)摂子(こだま せつこ、育児休暇中)

  • 平成25年大阪医科大学卒業
  • 研究テーマ:アレルギー性疾患
診療実績  外来診療(専門外来):完全予約制
  1. 膠原病・リウマチ性疾患
    初診】:担当医の決定は当科にお任せください(地域医療連携を通じての紹介要)
     ・第1、3、5土曜日(岡本): 9時30分~11時30分
     ・第2、4水曜日(杉田):13時30分~14時30分

    【再診】:担当医師により診療時間は異なるため、詳細は外来担当医にご確認ください
     ・火曜日:午前(岡本)、午後(岡本)
     ・水曜日:午後(岡本、杉田)
     ・金曜日:午後(杉田)
     ・土曜日(第1、3、5): 午前(謝花)
  2. アレルギー
    【初診】:担当医 大関医師(地域医療連携を通じての紹介要)
     ・水曜日:午後

    【再診】担当医師により診療時間は異なるため、詳細は外来担当医にご確認ください
     ・火曜日:午前(岡本、大関、進藤*)、午後(岡本、大関) *第2、4のみ

    【食物負荷テスト外来】
     ・火曜日(第1、3、5):午前(進藤)
 入院診療
  1. 膠原病・リウマチ性疾患の診断(不明熱の精査や関節痛の精査)・治療
  2. アレルギー性疾患の診断(食物アレルギーの負荷試験や遷延性咳そうの精査など)・治療
  3. 生物学的製剤の導入、臨床試験
  4. 慢性疾患の教育、再評価入院(1週間程度のプログラム)
 当グループで診療している疾患の種目と患者数(平成31/令和元年度)
  1. 膠原病・リウマチ性疾患
    ・若年性特発性関節炎:131例
    ・全身性エリテマトーデス:20例
    ・若年性皮膚筋炎:17例
    ・シェーグレン症候群:21例
    ・血管炎症候群(川崎病を除く):7例(うちANCA関連血管炎 4例)
    ・混合性結合組織病:6例
    ・ベーチェット病:16例
    ・自己炎性疾患(PFAPA含む):30例
    ・ぶどう膜炎:10例
    ・その他のリウマチ性疾患:32例
    ・若年性特発性関節炎に対する生物学的製剤:76例
  2. アレルギー
    ・気管支喘息:60例
    ・アトピー性皮膚炎:81例
    ・食物アレルギー:104例(うちエピペン処方 30例)
    ・2018年度中の食物負荷試験:外来34例、入院15例
研究実績  当グループ主催の勉強会・研究会
  1. 近畿小児リウマチ・膠原病研究会(年1回の定例勉強会。通称“PADK”):関西各地から小児のリウマチ・膠原病に関心のある熱心な先生方が集まってこられます。
  2. 班の勉強会(月に1回程度の定例勉強会。通称“めんたつの会”):免疫・アレルギー性疾患に関する症例検討、抄読会などを通じて、治療や診断などの最新情報を共有するのが目的です。(代表世話人:岡本)
  3. 京阪神小児・成人アレルギーフォーラム(年に1度の定例研究会):当院呼吸器内科・耳鼻咽喉科との共同開催で、小児期から成人期に渡るアレルギー性疾患の自然史や診断・治療の相違についてディスカッションしています(本年度から名称が変更となりました)。
患者会との関わり
  1. あすなろ会(若年性特発性関節炎の子をもつ親の会)賛助医師会員
  2. あすなろ会の関西支部の集いを、サポートしています(会場提供、相談会など)
膠原病・アレルギーグループで学べる事
  1. 小児の関節炎、不明熱について鑑別する知識とテクニックを身につけることができる
  2. 小児の関節の診察方法と画像評価を身につける事ができる
  3. 膠原病を疑う皮疹の診断を身につけることができる
  4. 免疫に関する各種特殊検査の結果から、患児の病態を理解し適切な治療ができる
  5. 小児のアレルギー疾患(気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎)についてガイドラインに基づいた評価と治療を行うことができる
  6. 小児の呼吸機能の評価と適切な吸入手技の指導ができる
  7. スキンケアや各種外用剤の塗り方および使い分けを習得することができる
  8. 食物アレルギー負荷テストについて学び、実践することができる。またその結果をもとに適切な食事指導を行うことができる
  9. 日本リウマチ学会・日本アレルギー学会の認定専門施設であり、専門医受験資格となる研修期間を過ごすことができる
小児医療を志す 研修医・学生の皆さんへ

小児膠原病・リウマチ性疾患はまれな疾患です。
(一番多い若年性特発性関節炎でも全国で約1800~2000人)
小児リウマチ専門医もとても少なく(全国で約60人)、
すぐには専門医にかかれない患者さんも数多くいらっしゃいます。
一方小児アレルギー疾患は、年々増え続け、
子どもの5人に一人は何らかのアレルギーに悩んでいます。
一般的な疾患として地域医療・保健事業が主軸となる中、
専門的な知識をもって適切な治療・管理が必要な方も増えています。
小児科医として一人でも多くの子どもたちに
光り輝く未来をさずけるために、
一緒に歩んでみませんか?