ご挨拶
心身症・自律神経

心身症

心身症とは、『身体疾患のなかで、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態』と定義される疾患です。
当科が対象とする心身症は、不定愁訴、起立性調節障害、不登校、摂食障害、過敏性腸症候群、睡眠障害などが含まれ、また行動異常などの神経症や発達障害も診療対象としています。
とくに起立性調節障害の診療においては国際的なネットワークを主催しており、日本では先進的な全人医療を導入した取り組みを実施しています。2006年に日本小児心身医学会多施設共同研究・起立性調節障害ガイドラインが発刊された際には中心的な役割を果たし、当グループが企画・監修している起立性調節障害ウェブサイト(http://www.od-support.com/)の年間訪問者数は約50万人にのぼります。また、関連病院では起立性調節障害の患者・親の会を定期的に開催しております。
起立性調節障害の患児に対する野外キャンプも主催しており、自己肯定感・自己効力感の向上など成果を上げています。
当科は日本心身医学会認定指導施設であり、3名の認定指導医が診療する日本では最大級の小児心身症診療施設です。また、当グループの田中英高前准教授が、日本小児心身医学会の前理事長を務めていました。(日本小児心身医学会 http://www.jisinsin.jp/)
2007年からは小児科病棟心理士が配置されました(非常勤)。各種心理テスト、カウンセリング、箱庭療法、EMDR、TFTなどの心理療法も行い、子どもの心の諸問題に対応しています。

自律神経

小児心身症では自律神経機能異常を伴うことが多く、当科では自律神経機能を多面的に解析できるシステム(自律神経ポリグラフ)を開発し、臨床応用を行っています。このシステムは小児では日本で唯一当科だけが設置しており、そのため全国各地から検査を希望して受診される方がいます。心身症・自律神経疾患の患者以外に、末梢自律神経疾患の患者も診療対象としており学会報告を行っています。

 

随時見学可能ですので、興味のある方は当医局までご連絡下さい。

おもなスタッフ
田中 英高 OD低血圧クリニック田中 院長

日本小児心身医学会前理事長、日本心身医学会理事、日本自律神経学会評議員

竹中 義人 たけなかキッズクリニック 院長

日本小児心身医学会常任理事、日本心身医学会評議員

金 泰子 大阪医科大学附属病院 非常勤医師

日本小児心身医学会理事、日本心身医学会代議員

永井 章 国立成育医療研究センター 総合診療部 総合診療科 診療部長

日本小児心身医学会評議員

山口 仁 おひさまにこにこクリニック 院長

日本小児心身医学会評議員、日本自律神経学会評議員

松島 礼子 済生会茨木病院 小児科部長

日本小児心身医学会評議員

神原 雪子 ゆきこどもクリニック 院長、八尾徳洲会病院 非常勤医師

日本小児心身医学会評議員

東 佐保子 東こどもの心とからだのクリニック 院長、八尾徳洲会病院 非常勤医師

日本小児心身医学会評議員

梶浦 貢 梶浦医院 院長

日本小児心身医学会評議員、日本心身医学会関西地方会事務局長、日本自律神経学会評議員

岡本 直之 大阪労災病院 小児科 副部長

日本小児心身医学会評議員

中尾 亮太 なかおこどもクリニック 院長

日本小児心身医学会評議員

吉田 誠司 大阪医科大学 常勤医師

日本小児心身医学会評議員

水谷 翠 北摂総合病院 小児科 医員

学会活動
日本小児科学会、日本小児心身医学会、日本心身医学会、日本自律神経学会、日本東洋医学会などで積極的に発表を行い、学会運営にも携わっています。
平成26年度の第32回日本小児心身医学会学術集会では当グループの竹中義人医師が会長を務めました。
実績

 論文(英文)

  • Yoshida S, Tanaka H, Nakao R, Okamoto N, Kajiura M, Kanbara Y, Azuma S, Tamai H. Variant cardiovascular regulation in children with postural tachycardia syndrome. Pediatr Int. 56(3):328-335, 2014.
  • Nakao R, Tanaka H, Takitani K, Kajiura M, Okamoto N, Kanbara Y, Tamai H. GNB3 C825T polymorphism is associated with postural tachycardia syndrome in children. Pediatr Int. 54(6):829-837, 2012.
  • Tanaka H, Terashima S, Borres MP, Thulesius O. Psychosomatic problems and countermeasures in Japanese children and adolescents. Biopsychosoc Med. 6:6, 2012.
  • Tanaka H, Fujita Y, Takenaka Y, Kajiwara S, Masutani S, Ishizaki Y, Matsushima R, Shiokawa H, Shiota M, Ishitani N, Kajiura M, Honda K; Task Force of Clinical Guidelines for Child Orthostatic Dysregulation, Japanese Society of Psychosomatic Pediatrics. Japanese clinical guidelines for juvenile orthostatic dysregulation version 1. Pediatr Int. 51(1):169-179, 2009.
  • Kim YT, Tanaka H, Takaya R, Kajiura M, Tamai H, Arita M. Quantitative study on cerebral blood volume determined by a near-infrared spectroscopy during postural change in children. Acta Paediatr. 98(3):466-471, 2009.
  • Kajiura M, Tanaka H, Borres M, Thulesius O, Yamaguchi H, Tamai H. Variant autonomic regulation during active standing in Swedish and Japanese junior high school children. Clin Physiol Funct Imaging. 28(3):174-181, 2008.
  • Tanaka H, Moellborg P, Terashima S, Borres MP. Comparison between Japanese and Swedish schoolchildren in regards to physical symptoms and psychiatric complaints. Acta Paediatr. 94(11):1661-1666, 2005.
  • Matsushima R, Tanaka H, Tamai H. Comparison of the active standing test and head-up tilt test for diagnosis of syncope in childhood and adolescence. Clin Auton Res. 14(6):376-84, 2004.

 

論文(和文)

  1. 田中英高.小児思春期の失神 起立試験の重要性.日本医事新報4700:55,2014
  2. 田中英高.小児の失神.心電図34:1 PageS-1-3-S-1-16,2014
  3. 田中英高.日本小児心身医学会作成各種ガイドラインを使った不定愁訴の診療ノウハウ.小児科レクチャー4:5-11,2014
  4. 山口仁.起立性調節障害の概要.小児科レクチャー4:12-17,2014
  5. 神原雪子.不定愁訴から起立性調節障害を見極める 頭痛を主訴に受診した患者の場合.小児科レクチャー4:28-34,2014
  6. 竹中義人.不定愁訴から起立性調節障害を見極める 腹痛を主訴に受診した患者の場合.小児科レクチャー4:35-41,2014
  7. 梶浦貢.起立性調節障害の病態 サブタイプと循環動態.小児科レクチャー4:71-75,2014
  8. 永井章.思春期と起立性調節障害.小児科レクチャー4:76-81,2014
  9. 中尾亮太.起立性調節障害の病態 心身相関について.小児科レクチャー4:88-92,2014
  10. 東佐保子.心理社会的ストレスの見極め方.小児科レクチャー4:115-119,2014
  11. 岡本直之.起立性調節障害の生活指導(日常生活の工夫、非薬物療法など)の具体的な進め方.小児科レクチャー4:135-140,2014
  12. 金泰子.発達障害を伴う起立性調節障害への対応.小児科レクチャー4:155-163,2014
  13. 松島礼子.長期フォローケースの実際.小児科レクチャー4:170-178,2014
  14. 田中英高.睡眠リズム障害、起床困難を伴う起立性調節障害の具体的診療.小児科レクチャー4:198-205,2014
  15. 吉田誠司、田中英高、玉井浩.頭痛を伴う起立性調節障害の具体的診療.小児科レクチャー4:206-212,2014
  16. 神原雪子、田中英高.虚偽性障害による発熱.小児内科4:358-361,2014
  17. 田中英高, 藤本保, 藤田之彦, 竹中義人, 村上佳津美, 小柳憲司, 石崎優子, 汐田まどか, 冨田和巳.小児心身医学の現状と展望.日本小児科学会雑誌118 :1-8,2014
  18. 松島礼子、田中英高.難治性起立性調節障害(OD)小児における循環調節機能異常およびQOLの思春期以降追跡調査.子どもの心とからだ22,p197-203.2013
  19. 松島礼子、田中英高.思春期 よく立ちくらみがある.治療95:1849-1854,2013
  20. 田中英高.誌上ディベート 起立性調節障害に伴う頭痛は片頭痛か 起立性調節障害に伴う頭痛は片頭痛ではない.Headache Clinical & Science4:23-25,2013
  21. 竹中義人、絹巻純子、松島礼子、田中英高.不登校再考 小児科医の視点から.日本小児科学会雑誌117:1239-1246,2013
  22. 田中英高.小児のめまいの取扱について、起立性調節障害を中心に.ENTONI.158:11-20,2013
  23. 田中英高.思春期における心の発達の特徴と問題への対応.小児内科45:1456-1460,2013
  24. 田中英高.子どもの心身症とは.チャイルドヘルス16:452-455,2013
  25. 吉田誠司、田中英高、玉井浩.起立性調節障害と片頭痛.小児科診療76:1277-1283,2013
  26. 竹中義人.くり返す子どもの腹痛、過敏性腸症候群の理解と対応.チャイルドヘルス16:456-460,2013
  27. 田中英高.思春期の問題への対応 心理的問題を中心に.小児内科45:530-534,2013
  28. 神原雪子.起立負荷試験.小児科診療76:294-299,2013.4
  29. 田中英高、松島礼子、尾崎智康、玉井浩.失神小児におけるHead-up Tilt試験の有用性の検討 能動的起立試験との比較.心電図33.1 PageS-1-48-S-1-56,2013
  30. 田中英高.不登校を伴う起立性調節障害に対する日本小児心身医学会ガイドライン集を用いた新しい診療.心身医学53:212-222,2013
  31. 田中英高.低血圧を伴う凍瘡の治療.日本医事新報4632号:92-93,2013