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治療方針と体勢

私たちの大志は「時代のニーズにかなう医療」です。

高齢化に伴い疾患構造が変化してきた結果、前立腺癌や排尿障害など、泌尿器科関連の疾患の割合が増加してきています。高齢者医療に求められているのは生活の質(QOL)の担保です。私たちはQOL改善を目指した臓器温存治療、および、低侵襲治療の追求と実践を推し進めることが大きな主題であると考えています。

例えば、膀胱全摘、および、ストーマ造設を余儀なくされる浸潤性膀胱癌に対する膀胱温存治療“OMC−regimen”はその一例です。“OMC−regimen”は「抗癌剤動脈内投与+血液透析(極めて高濃度の抗癌剤を膀胱周囲組織に限局的に投与可能)+放射線照射を組み合わせた本学独自の集学的治療法」で、多くの患者様を膀胱摘出することなく、また、通常の化学療法にみられる骨髄抑制や、消化管障害などの副作用を殆ど認めることなく、癌を完治させる画期的な治療法です。この治療法の開発により、元来高齢者が多く、年齢、その他の理由で治療の対象になり得なかった患者層にも、容易に“根治を目標とした治療”を行うことが可能となりました(現在、高度医療に認可され、全国臨床試験を施行中です)。また、近年急増する前立腺癌に対しては、早期癌には低侵襲手術である腹腔鏡手術(認定施設取得)を、転移を有する進行癌には「外来通院、内服処方」を基本とした“高齢者に優しい大阪医大式内分泌化学療法”を開発し、患者個々のニーズに応じた治療を行っています(今後はさらに個々の癌細胞における薬剤感受性を考慮したテーラーメード化学療法の開発に取り組む予定です)。

この他、高齢者の腎癌に対する腹腔鏡下腎部分切除術や、リンパ節転移を有する進行性精巣腫瘍に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術(手術創40cm以上で、しかも射精障害を伴う侵襲の強い開腹手術の欠点を補填する画期的な手術で先進医療の認可を取得)など、広い領域にわたり、癌根治とQOL向上の両立に取り組んでいます。 現在から未来に先駆けて! これらの最新医療技術のさらなる発展に努めると同時に、より広い視野で「今、求められている治療」を追求し、新しい治療の開発に挑戦しています。


膀胱癌

膀胱をとらずに治す新規膀胱温存療法 「OMC-Regimen」

転移を予防することによる生存率の向上と、膀胱温存によるQOLの改善を同時に実現する画期的な治療法です

我々は、放射線と抗癌剤を併用するOMC-Regimenによって900名以上の患者様を治療し、単に膀胱を温存するにとどまらず、転移を予防することによって生存率を向上させることが立証されています!!

「浸潤性膀胱癌と診断され、膀胱を摘除する必要がある」と言われた患者さま! 是非、ご一読下さい

膀胱摘除の必要があると言われたけれども、どうしても膀胱を摘除したくない場合、あるいは、病状が手術にそぐわず、摘除できない場合などの患者様に、私たちは“手術を施行することなく癌を消失させてしまう「集学的治療」”を積極的に施行し、非常に良好な結果を生み出しています。

抗癌剤に対する癌細胞の感受性は癌の種類によって異なります。したがって、抗癌剤のレジメも、その治療効果も癌の種類によって異なるわけです。膀胱癌の多くは、移行上皮癌といわれる組織からなり、胃癌や大腸癌などの腺癌といわれる組織と比較すれば抗癌剤に対する感受性が高く、治療効果が期待できる癌種のひとつです。しかし、癌治療において最も重要なことは癌を根治するには、『癌細胞を一つ残らず死滅させる必要がある』ということです。そのためには抗癌剤濃度をできる限り上昇させることが重要ですが、抗癌剤の濃度が上昇するにつれて、体の正常細胞、特に代謝の早い、血液細胞や、消化管粘膜などに強い障害を及ぼし、重症感染症や、下痢、嘔吐などの副作用によって治療の継続が困難になる場合や、ときには命を落とすことにもなりかねません。

そこで我々は、さまざまな特殊手法(下記OMC-regimenセッションに詳細説明しています)を用いて、膀胱、およびその周囲組織(特にリンパ組織)に特異的に極めて高濃度の抗癌剤を投与すると同時に、骨盤内放射線全照射を施行する大阪医大式膀胱温存療法(OMC−regimen)を約25年前から開発し、これまで900名以上の患者様に適用してきました。

高齢者でも根治を目指した治療が可能です

通常化学療法を開始すると、重症感染症を予防するため、クリーンルームに入り、一ヶ月以上もの間、事実上隔離状態が続き、また、脱毛や体重減少などのため社会復帰するまでには2ー3ヶ月の療養期間を必要とします。

しかし、本療法では、膀胱以外の全身の副作用を患者様のニーズや目的に即して自由にコントロールすることが可能なため、通常では化学療法の導入が困難な高齢者でも、あるいは、どうしても膀胱を摘除することに抵抗がある患者様でも、重症感染症や、下痢、嘔吐、などの副作用は殆ど生じず、根治を目指した治療が可能です。

この治療法が開発されたことは、膀胱摘除を宣告された患者様だけでなく、これまで治療の対象になり得ず、やむなく姑息的な治療にとどまらざるを得なかった患者様にも、“根治” を目標として治療に導くことが可能である点で極めて画期的であり、また、患者様本人、そして家族の方々から本当に喜んでいただけることができる点で「求められる治療」であると自負しています。

より生存率の良い治療法、膀胱温存療法の必要性

表在性(非筋層浸潤型)膀胱腫瘍の治療は内視鏡手術の技術革新とともに飛躍的に進歩し、現在では患者様のほとんどが、内視鏡による経尿道的手術にて良好な治療効果を得られています。しかし、腫瘍が筋層内に浸潤する浸潤性膀胱癌では、膀胱を摘除する、“根治的膀胱全摘術”が標準治療です。 

膀胱は、蓄尿と排泄という重要な機能を担っている臓器であり、体内に1つしか存在しないため、膀胱を摘除すると、通常術後ストーマ設置を余儀なくされ、患者のQOLは著しく低下します。また、こうしたリスクとQOLの低下を覚悟して膀胱全摘術を施行しても、術後局所再発やリンパ節転移、あるいは、肺などへの遠隔転移をきたす症例が少なくなく、浸潤性膀胱癌患者全体の約40%が死亡するのが現状です(2017年のアメリカ泌尿器科学会の発表では57%でした)。その理由として、膀胱筋層には血管、リンパ管が密に存在するため、CTなどでは確認できない大きさではありますが、癌が筋層に浸潤した時点で既に転移をきたしていることが示唆されています。 これらの状況から、より生存率を向上させ、しかも、膀胱摘除を行わずに治療する“膀胱温存療法”を開発することは、浸潤性膀胱癌に対する治療において非常に重要であると考えられます。

これまでの膀胱温存治療の現状

これまで、多くのグループが抗癌剤と放射線照射を組み合わせた集学的治療を行ってきましたが、通常の全身投与による抗癌剤と放射線両方の併用では、長期にわたり転移や再発なく膀胱を温存することは困難であり、新しい画期的な治療法の開発が切望されていました。

画期的な膀胱温存治療 “OMC-regimen”

これまでの臨床研究から得られた知見や、様々な実験結果などから、抗癌剤、および、放射線療法を併用する膀胱温存療法の生存率を改善するには、全身の副作用をきたすことなく、“腫瘍部位に特異的に高濃度の抗癌剤を投与する新しい抗癌剤投与方法”を開発することが必要であると考えられます。

これらを踏まえ、我々は、バルーン塞栓動脈内抗癌剤投与法(BOAI)によるシスプラチン投与と血液透析とを併用することによって膀胱、およびその周囲組織(特にリンパ組織)に特異的に通常の10倍以上の高濃度の抗癌剤を投与し、さらに骨盤内全照射を施行する、大阪医大式膀胱温存療法 “OMC-regimen” を25年前から開発し、これまで多くの浸潤性膀胱癌の患者様を膀胱摘除することなく根治に導いてきました。喜ばしいことに、これまで本治療を施行した900名以上の患者様のデータを解析した最新の結果から、本治療法の5年生存率、そして、10年生存率はそれぞれ80%、70%を超え、膀胱全摘術を遥かにしのぐ「生存率を向上させる治療法」であることが判明しました(組織タイプが尿路上皮癌である局所膀胱浸潤癌では90%以上の患者様に根治が誘導され、根治が誘導された患者様では、最長25年の観察期間を経て80%以上の患者様が再発、転移を認めず元気に生活されています)。

まだ、推測の域ではありますが、本治療が、膀胱全摘術よりも治療成績が良好な理由は、極めて高濃度の抗癌剤投与と、骨盤内放射線全照射によって、CTなどの画像検査では認識できない、組織レベルのリンパ節転移を消滅させることによるのではないかと考えています。

 

ここで、“OMC-regimen”の手技、手法などについて詳しく説明します

図1 OMC-Regimenのシェーマ

  1. 血流塞栓用バルーンが付属したカテーテルを用いて、血流遮断+抗癌剤の動脈内注入を行うことによって、腫瘍細胞は低酸素状態となり、静脈内投与に比較して約30倍以上の高濃度の抗癌剤を腫瘍部位に局所的に送達されるため、極めて高い殺細胞効果が発現し、
  2. また、同時に内腸骨静脈内に設置した透析用カテーテルを通して膀胱潅流後の非蛋白結合型シスプラチン(分子量約300で、クレアチニンと同程度であるため血液透析で除去できる)を透析膜を通して濾過することによって(約9割を除去可能)、全身の副作用を殆ど認めず、高齢者や全身状態その他の理由で通常であれば根治が望めない患者に対しても根治の可能性をもたらす画期的な治療法です。
  3. さらに、骨盤領域全体に放射線治療を加えることによって、高い放射線増感作用を有する高濃度の シスプラチンとの相互作用により極めて高い抗がん効果を発揮します。この強い抗がん効果が、CTなどの画像検査では認識できない、組織レベルのリンパ節転移を消滅させ、生存率の向上に繋がっていると考えています。

詳細については、この解説ビデオをご覧ください

 

我々はこれまで、900例以上の患者様にこの治療法を施行し、組織タイプが尿路上皮癌である局所膀胱浸潤癌では90%以上の患者様に根治が誘導され、根治が誘導された患者様では、最長25年の観察期間を経て80%以上の患者様が再発、転移を認めず元気に生活されています。

OMC-regimen の治療成績

我々はこれまで、900例以上の患者様にこの治療法を施行し、組織タイプが尿路上皮癌である局所膀胱浸潤癌では90%以上の症例に根治が誘導され、根治が誘導された症例では、最長24年の観察期間を経て70%以上の患者様が再発、転移を認めず元気に生活されています(老衰などで他界された患者様も含まれています)。 
図2は、本治療法施行前後における膀胱領域のMRI環状断、および、矢状断像を示しています。 治療前には膀胱全体に広範囲に広がっていた腫瘍は本治療によって完全に消失しているのがわかります。

図2 OMC-regimen 施行前後における膀胱領域のMRI画像

また、図3は、限局性尿路上皮癌症例における、本治療法と膀胱全摘術、それぞれの治療法による治療後の全生存率を示しています。2014年度の統計解析では(観察期間は21年)、膀胱全摘術後10年目の生存率が約50%であるのに対して、OMC-regimenを施行した膀胱温存治療群では全生存率は79.6%と極めて良好な治療成績が認められました。

図3 それぞれの治療法による全生存率

「先進医療適用拡大に向けて申請検討中」

本治療法は平成23年7月から高度医療に認可され、期間を1年間、症例数30例限定にて「膀胱全摘術が困難な症例」を対象として混合診療という形式での診療を行ってきました。

第一期の高度医療は平成24年5月を以て終了し、現在適応症例を「膀胱全摘適応症例を含めた限局性膀胱癌症例」に拡大して新規申請を検討中です。申請から認可に至るまでの期間は未定ですが、もし申請を行ったとしても認可されるまでには約3年程度は必要となりますので、現在は自費診療にて診療を行っています。

自費診療にかかる費用はできる限り低く設定してありますが、入院費用を含めて約86万円、透析併用でない場合は約76万円かかります(透析を併用するかどうかは患者様のご病状によって変わります)。

 

「リンパ節転移を有する患者様にも積極的に治療を行い、根治を導いています」

リンパ節転移を有する患者様は、全身化学療法を施行し、リンパ節転移がもしも消失した場合には膀胱全摘術を施行するのが標準治療とされています。、しかし、5年生存率は極めて低く30%以下であるのが現状です。 OMC-regimennは、骨盤内全体からみればCR誘導率、全生存率、ともに有意なリスクファクターとなっているが、2014年時におけるリンパ節転移症例40名の統計解析では、5年全生存率は56.2%で31)。
特に、N1期(骨盤内にCTで一つのリンパ節転移)、T3以下(癌が膀胱外に浸潤していない場合)の患者様では、5年全生存率は80%を超えており。他に有効な治療法がないリンパ節転移症例における新たな治療オプションとして期待しています。

【コメント】
膀胱全摘術後の生存率が向上しない理由の一つとして術前すでに所属リンパ節への微小転移が存在することがあげられ、術前化学療法による治療成績の向上はこれを裏付ける証拠です。OMC-Regimenでは 血流塞栓バルーンによって、きわめて高濃度の抗癌剤が膀胱、および、骨盤部領域全体に送達され(放射線照射との併用)、微小リンパ節転移に対する高い制癌効果を有することが生存率の向上に寄与していると考えています(現在動物実験での検証が行われており、BOAI法は静脈内投与法に比較して極めて高濃度の蛋白日結合型抗癌剤を投与可能であることがわまりました)。

各種メディア掲載情報
“OMC-regimen”を希望される場合のお手続き

“OMC-regimen”をご希望される患者様は、現在おかかりの病院の主治医にご相談いただき、診療情報提供書・検査データ等をご用意のうえ、おかかりの病院の予約業務担当者から当院広域医療連携センター医療連携室にてご予約下さい。

医療連携室のお申込み方法

 

高度医療:5-アミノレブリン酸 (5-ALA) 、および、蛍光内視鏡を用いた膀胱癌の光力学的診断を開始しました
本治療の有益性

PDD(新しい膀胱癌の診断方法)膀胱癌はその診断の際、約70%が根の浅い(表在性)がんです。このがんは、尿道からの内視鏡を用いた(経尿道的)膀胱生検によって診断が確定され、同様に、尿道からの内視鏡を用いた(経尿道的)膀胱腫瘍切除が標準的な治療とされます。経尿道的に膀胱腫瘍を切除することで膀胱を温存することができ、生命の予後も極めて良好です。しかし、この手術の後の膀胱内における再発は約1〜3年で約50〜80%以上と非常に高率です。手術後再発のうち、特に手術の後早期におこるものは、小さながんや平坦ながんなど、白色光で観察する従来の膀胱鏡を用いた観察(診断)では見つけることが困難な病変の残存が大きく関与することが知られています。 

そこで私達は、高知大学が先駆けとなって開始した光力学的診断を先進医療として行っています。 光力学的診断は、病変をより早期に、そして的確に発見するために極めて有用な先進技術です。

実際に、膀胱の組織や腫瘍を検出、切除する機器は従来のものと同じですが、本診断によってより的確で正確な診断、治療が可能となり、最終的には、膀胱癌の再発の可能性が少なくなると期待されています(特に従来の内視鏡では認識しにくい平坦な病変では、蛍光膀胱鏡でのみ検出可能であることも少なくなく、従来の膀胱鏡診断の精度を向上させ、再発率の低下に繋がると報告されています)。

 

高度医療としての適応

この5-アミノレブリン酸 (5-ALA) による蛍光膀胱鏡を用いた膀胱癌の光力学的診断は、保険適応はなく、高度医療として登録されていました。高度医療とは、基準を満たした施設が厚生労働省に届け出をしたうえで、患者さんから実費をいただいて行う治療です。ただし、この登録は現在は行っていません。

方法

検査または切除手術の当日、5-アミノレブリン酸 (5-ALA) という薬剤 (光感受性物質) の溶解液 50mlを内服し、約1時間30分〜3時間後に、蛍光を促す青色光を出す蛍光膀胱鏡を使って、病変を検出、切除します。光力学的診断を用いることによって、がんの可能性の高い部分は赤色の蛍光を発光します。このように、光感受性物質や蛍光内視鏡を用いて、がんなどの病変を見つけ出し観察すことを「光力学的診断」といいます。光力学的診断で使用する機器は、蛍光を促す青色光だけではなく、白色光にも即時切り替えが可能であり、従来の膀胱鏡としての観察 (診断) も同時に行えます。

この光力学的診断は、欧州で膀胱がんおよび脳腫瘍に対する診断方法として医療承認 を受けており、日本でも医師主導臨床試験として脳腫瘍に対する診断方法は約80施設の脳神経外科で行われています。副作用に関しては、光過敏症、肝機能に関係する酵素 (AST,ALT) の上昇、悪心などがおこる可能性がありますが、これまでの経験では副作用発生頻度は約15〜20%であり、いずれも軽度、一過性のもので医療を必要とす る方はみられませんでした。

費用について

本治療に用いる薬品及び機器については、まだ国内薬事法等の承認がされておりません。このため、これらの試験は医師の責任において施行されます。また、保険診療上にこの検査に該当する項目がないため、この名称での保険請求は行われません。そこで本試験に参加することにより、本院規定のもと実費を負担していただくこととなります。

これらに関わる負担は、1回につき約70万円です。この中には、検査・投薬・入院などが含まれます。

前立腺癌

フルラインアップを備えた前立腺癌低侵襲治療

前立腺癌に対する治療は、大きく放射線療法と手術療法に分けられます。 手術療法ではお腹をきらない腹腔鏡下手術と腹腔鏡補助下に極めて小さい手術創で手術を行うミニ創手術の両方の認定施設となっており開腹手術も含めて毎年100例近い患者様に対して手術を行っています。

また、放射線治療においても、前立腺内部に照射する組織内照射法とコンピューター制御で前立腺に限局して体外から照射するIMRTの両方を備え、患者様の病態や病状に合わせて最も適切な治療を選択しています。組織内照射法では早期癌の患者様に対して施行する密封小線源治療とやや進行癌でありながら何らかの理由で手術ができない方に行う高線量組織内照射法があり、毎年40例以上の患者様に施行されそれぞれ有効な治療効果を上げています。

IMRTに関しては高齢者で組織内照射に適さない方が適応となりますが、これも治療効果が高く30-40例の方に施行しています。これらに加えて4門照射といわれる通常の放射線照射法を適用する患者様を合わせると手術を含めて全体で200名の患者様を治療しています。

翌日から歩行、食事摂取が可能な低侵襲手術療法「腹腔鏡下前立腺全摘術」

前立腺に限局した腫瘍の場合、75歳以下であれば基本的に「病巣を摘除する」手術療法を考慮します。 

手術は腹腔鏡で行い、術後翌日から歩行、食事摂取が可能です。術後約1週間から10日間で退院可能なので高齢者にとって極めて有用です。

OMC(大阪医大)ロボット支援手術ネットワークを形成し、ハイクオリティーな手術を広い範囲で
数多くの患者様に提供しています。

OMC-RALPネットワークセンター センター長大阪府下3施設(大阪医大病院、松原徳洲会病院、野崎徳洲会病院)でのロボット支援手術(RALP)ネットワーク医療の実践

私達は、大阪医大附属病院を中心としたOMC-RALP ネットワークを組織することによって(徳洲会松原病院、徳洲会野崎病院と連携)、最先端医療のさらなる発展と普及に努めています。 ロボット支援手術とは、人間の手と同じ動きをする機械アームを、お腹に開けた小さい穴を通して挿入し、操作パネルを通してアームを動かす遠隔操作システムです。ロボットの操作アームは人間の手の動きを忠実に遂行できるため、より確実な手術操作が可能であり、また、お腹の中に搭載された3次元カメラによって、実物の10倍の拡大視野で手術を行うことができるため、出血量の減少、そして、勃起機能を温存する神経温存術に極めて効果的です。

大阪医大附属病院では、これまで年間90例を超える腹腔鏡前立腺全摘術(全国でも10施設以内の症例数)が行われてきました。私たちは、この豊富な症例数と経験を生かして、尿失禁や、勃起障害といった合併症の軽減に取り組んでいます。例えば、大阪医大式尿失禁防止術式の開発はその一つで、術後のQOLに大きく影響する“尿失禁の解消”を目指して様々な工夫を行っています。

大阪医大附属病院をはじめ、複数(現在3施設)の施設で行うネットワーク医療は、定期的に合同カンファレンスを開催することによってさらなる技術の向上に大きく貢献しています。合同カンファレンスでは8名以上の腹腔鏡技術認定医が参加し、それぞれの施設で施行した個々の症例について入念にチェックするとともに、現行の工夫箇所のデータ提示や、新たな工夫点の提唱など、活発な意見交換を行うことによって常にハイレベルな技術開発に取り組んでいます。 

前立腺癌は根治できる、いや、根治すべき疾患の一つです。ロボット手術は、術後の痛みが軽く、全身状態の回復が早いため、高齢者でも安心して受けられる手術です。豊富な経験とネットワーク医療によるハイレベルな技術を生かして、私たちはあなたの前立腺癌を根治します。

術中リアルタイム経直腸超音波ガイドを用いた合併症軽減の工夫

手術の合併症には2通りあります。一つは手術中におこる直腸損傷と出血、そして、もう一つは術後の尿失禁、および、インポテンスです。我々の施設ではこれらの合併症を予防するため術中リアルタイム経直腸超音波ガイド下手術を行い大きな成果を上げています。

術中の直腸損傷と出血

前立腺と直腸は背中合わせで隣接しているので、前立腺を摘除するときには直腸から剥離する必要がありますが、その際、腫瘍や炎症が原因でくっついている場合があります。直腸を破れば直腸損傷、しかし、これを怖がって控えめに手術を行えば取り残しのリスクがあり、技術と決断を要するポイントといえます。 

この際、直腸からエコーのプローブを挿入しておくことで、直腸と前立腺の境界が明瞭に把握可能となり直腸損傷も、残存腫瘍もない、極めてレベルの高い手術が常時実現できるようになりました。

術後の合併症「尿失禁、インポテンス」の予防

尿失禁は、前立腺全摘除術における最も大きな課題の一つです。私たちは、術後尿失禁を改善するため

  • @括約筋の温存 
    (前立腺を摘除する際、膀胱や尿道との境界部を超音波で明瞭に把握し、尿道括約筋や膀胱の出口をできる限り温存する)、
  • A 神経温存術 
    (超音波ドップラーという機能を用いて括約筋や陰茎を支配する神経と血管を手術中リアルタイムに把握しこれらを温存する;下記に記載) 
  • B 骨盤内臓器の位置矯正
    (前立腺を摘除した後、膀胱と尿道のつなぎ目の角度や位置をできる限り手術前の位置に矯正する) を主題として「術後尿失禁改善手技 7項目」を実施することによって術後尿失禁の改善に努めています。 一人一人の患者様にこれらの項目を忠実に実現することによって失禁は著明に軽減しました。

インポテンスもまた、膀胱や、前立腺摘除術における最も大きな合併症の一つです。勃起能を司る神経を温存する神経温存術は、その治療法として広く認識されていますが、私たちは、神経温存をより確実に施行するため、超音波ドップラーを用いた神経温存術を行っています。 方法は、先程述べた直腸から挿入したエコーのプローブを用いて行います。

超音波にはドップラー機能という機能があり、エコープローブに近づく血流の流れを赤で、遠ざかる血流の流れを青で提示することができます。 そこで挿入したエコーのドップラー機能を用いて陰茎に流入する血管を把握し、血管に沿って走行する神経を把握することによって、リアルタイムに神経存在位置を確認しながら神経温存術を施行することが可能となります。もともとが高齢者の方が多いため評価が容易ではありませんが、この手術を行うことによって50歳代の患者様においては勃起能の温存に成功しています。

4つのオプションを備えた放射線治療

基本的に75歳以上の方を対象としていますが、手術ができない合併症がある場合や、何らかの事情で手術療法が受けられない場合には4つのオプションから最適な治療法を選択して患者様のニーズにあった治療を提供しています。癌の進行が極めて軽度で早期癌の方には密封小線源治療といって小さい放射線物質を前立腺に埋め込む治療法を行っています。たちの悪い癌には再発のリスクがあってあまり勧められませんが、入院は1泊2日と短いのでがん細胞のグレードが正常に近く早期の患者様には最適です。 

癌のグレードが高い場合、あるいは、病期がやや進行していて手術ができない患者様に対しては、高線量組織内照射法を行います。この方法は治療効果が高く、骨盤部に体外から放射線を照射する外照射を併用することで 多くの患者様が再発なく経過しています。 

いづれの治療法においても毎年40例以上の患者様に施行されそれぞれ有効な治療効果を上げています。 前立腺に線源を刺入する操作ができない方(血液をさらさらにする薬剤を服用されている方や、高齢者) にはコンピューター制御で前立腺に限局して体外から照射するIMRTを行います。 
これも治療効果が高く30-40例の方に施行しています。 いづれの治療法も治療効果があり、放射線治療は、頻尿、血尿などの副作用を認めることがあるので、

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