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結晶の中でタンパク質の“生きた状態”の観察に成功

研究

本学と大阪大学産業科学研究所、公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)、理化学研究所は、銅アミン酸化酵素の触媒反応の際に起こる構造変化を大型放射光施設SPring-8での実験により精密に解析することに成功しました。

この研究により、機能している状態のタンパク質の構造変化を、熱力学的に理解する一般的な手法が開発されたといえます。各種タンパク質の機能を、立体構造や平衡状態の変化をもとに解明し、有用酵素の作製や酵素を阻害する薬剤の開発などにも役立たせる基礎的な方法論として発展が期待できます。

本研究成果は、米国科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 」(オンライン)に、12月19日(水)(日本時間) に掲載されました。
タイトル:“In crystallo thermodynamic analysis of conformational change of the topaquinone cofactor in bacterial copper amine oxidase”
著者名:Takeshi Murakawa, Seiki Baba, Yoshiaki Kawano, Hideyuki Hayashi, Takato Yano, Takashi Kumasaka, Masaki Yamamoto, Katsuyuki Tanizawa, and Toshihide Okajima

本学からは、生化学教室の村川武志助教と化学教室の林秀行教授、生化学教室の矢野貴人教授が研究に参加しています。

A.銅アミン酸化酵素結晶のX線回折測定によって得られた構造
B.各温度での2つの反応中間体(TPQamr,TPQsq)の割合
結晶の温度を変化させることにより触媒反応中間体の平衡を移動させ、構造変化に対する熱力学的パラメータを決定しました。